第19回 LAの秋はアート三昧! 注目の企画展をチェック!

第19回 LAの秋はアート三昧! 注目の企画展をチェック!


LAはまだ暑い日が続きますが、早朝の香りが明らかに秋に近づいてきたと感じさせてくれます。この季節の変わり目の目には見えないけれど体で感じる境界線がすごく好きです。

この秋はLAのアート界も動きが激しく、一番の注目はAi WeiWei (アイ・ウェイウェイ)の企画展です。

Ai Wei Wei は中国の活動家でもあり、ヨーロッパをはじめ、アメリカでもとても支持されているアーティストです。Human Rights(人権) をテーマにしたメッセージ力の強い作品で知られています。彼のドキュメンタリー “ Never Sorry“を初めて見たときは衝撃を受けました。中国政府から捕らえられ、それでも活動をし続けるAi。現在は祖国の中国から追放された状態にあるのでドイツのベルリンに住みながら世界で活動を広げています。 最近では彼自身が監督を務めた「Human Flow 」が話題。移民をテーマにした作品で、アフリカ、ギリシャ、シリア、メキシコなど23カ国で移民を撮り、彼らの思いと生活をそのままフィルムに残しました。アメリカでもインディーズを扱う映画館で上映され、私はHammer美術館で行われた上映会に参加したのですが、5000人の観客が集まりました。

さすが世界のAi Wei Wei 、1ヶ月間に3つのギャラリーで企画展を開き、街全体を乗っ取るような大胆な計画です。一番の注目は「MAF」がオーガナイズする「Life Circle」という展示です。 「MAF (Marciano Art Foundation)」は プライヴェートギャラリーをはるかに超えたスケールのギャラリーで、オーナーはジーンズで有名な「Guess?」の兄弟。元は寺院だった建物をアートギャラリーにリノベーションしています。ここにはまだ訪れたことがないので今からとても楽しみです。すでに9月28日のオープニングのチケットは売り切れ。その後騒ぎが収まった頃に行こうと計画しています。

9月28日は「Jeffry Deitch Gallery」のLA 支店のオープニングを飾り、10月4日は「UTA Artist Space」で「CAO HUMANITY」という企画展が開かれます。この時期にLAに訪れる方は是非足を運んでみてください。

アメリカでは女性誌でもHuman right(人権)を扱った記事が多い半面、日本の女性誌を読んでいると驚かされるのですが、美容、ファッションの情報はたくさん載っているのに社会的なことが全く書かれていません。新聞にはもちろん書かれていますが、女性の目線で書かれた社会的な記事がもっとあるといいと思います。
日本は島国で世界から少し離脱しているようなところがまだありますが、Aiも言うように、今世界で起こっていることは他人事ではなく全て自分達に降りかかってくることです。もっと視野を広く持ち、世界の問題に個人個人が対応していくことが世界平和につながると信じています。

ヴェニス・ビーチで見つけたAiの顔の大きなグラフィティー。顔にも説得力があります。

もう一つ、個人的に好きなギャラリーがあります。真っ白なモダンなギャラリー「PRAZ DELAVALLADE」 はパリのギャラリーのLA支店で、LAを代表する美術館「LACMA」のすぐ近くにあります。パリの友人Thomas Fougeirolがこのギャラリーでのソロの展示会を開き、そのオープニングに行ってきました。

日本でも大人気のイラストレーターのNatalie lete の旦那さんでもあるThomasは、パリに家族と住みながらNYにアトリエを構え3ヶ月に一度は一人でNYに行き、制作活動をしています。彼の作品は大胆かつ繊細で、彼自身も一見控えめな性格に見えるのですが、内からみなぎるエネルギーがこうして作品に表れているのだと思います。パリでは有名なブティック「Leclaireur」のオーナーも彼の作品のコレクターの一人で雰囲気のある店内に彼の作品が飾られていたのを覚えています。

Nathalie と会うのは数年ぶりでした。今週末はうちで和食をご馳走します。様々なファッションブランドとのコラボでも知られる彼女の作品。最近ではGUCCIとコラボして話題になりました。彼女がこの日着ていたはISSEI MIYAKEとコラボして作ったドレス(プリント柄は全て彼女のデザイン)とGUCCIのウェストポーチ。ファッションセンスもアート性が高く、足のつま先から頭のてっぺんまでアーティストなんだなあと会うといつも感心します。

来月はパリに一人で行きます。3年ぶりのパリ。初めてパリを訪れたのは10月でした。留学を始めたのも10月。今回の滞在も10月。10月のパリは私にとっては特別で、あの街独特のエスプレッソとパンの香りを交えた冷たい乾燥した空気を嗅ぐと初めてパリに行って感動したあの想いが蘇るのです。

今回はどんな出会いが待っているのでしょう。今からワクワクしています。10月のブログではパリのレポートをお伝えします。


Written by EMIKO

EMIKO HANAWA/1996年よりフランス語学留学のために渡仏。翌年、パリのモデルエージェンシーにスカウトされ、モデルデビュー。その後ドイツ人フォトグラファーと結婚、二児をもうける。2010年秋より、家族そろって米国ロサンゼルスに移住。現在は子供服とライフスタイルのコンセプトストア「nanamina」を立ち上げヨーロッパやニューヨーク、アジアにてグローバルにモデル、母、女性としての豊かなライフスタイルを提案。パリで学んだヨーロッパ薬膳とアメリカで流行中のスーパーフードを取り入れたメニューを提案する料理教室も人気を博すなど、各方面で活躍中。
Photo by Peter Augustin

»http://nanamina.com/

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