【前編】子ども人気No.1芸人!擬音絵本『ぱちょ〜ん』を出版した小島よしおさんにインタビュー!


2007年「そんなの関係ねぇ!」や「おっぱっぴー」の持ちネタで大人気となった小島よしおさん。

ブーメランパンツ一丁、筋肉質な体で繰り広げる全力のネタは色褪せることなく、現在は当時を知らない子どもたちの心もわしづかみにしています。子ども向けライブにも力を入れており、毎回、元気いっぱいの子どもたちとのコール&レスポンスで大盛り上がり。

そんな小島さんが初めて手がけた絵本『ぱちょ~ん』は朝起きてから出かけるまでが楽しくなる擬音がいっぱいの一冊。小島さんがこの絵本に込めた想いはどんなものなのか、子どもの心をつかむ秘訣、笑いとともに届けたいメッセージなどを伺いました!

 

今回、絵本を出すことになったきっかけを教えてください。

きっかけはワニブックスさんから声をかけていただいたことなんですが、普段からライブを通して子どもやお母さんと触れ合う機会も多いので、絵本はいつかつくりたいと思っていました。どんな絵本がいいかというところから、一から話をさせていただきました。

 

 

朝をテーマにしようと思ったのはなぜですか?

夜、子どもの寝つきがよくなる『おやすみ、ロジャー』みたいな絵本はあるんですけど、朝の目覚めをよくする絵本はあまりないんじゃないかという話になって。それに、子どもの寝起きが悪くて困っているというお母さんの声を聞いたこともあって、朝元気にふとんから出て、出かけられるような絵本にしようということになったんです。

 

絵本を出したことへの周りの反響はいかがでしたか?

子どものいる芸人仲間はけっこう読んでくれているんです。ナイツの土屋さんとか、うちの事務所でいうとかもめんたるの槙尾とか、読んだ人たちからは子どもがすごくはまっているという声を聞かせていただいて、ありがたいです!

 

 

タイトルの「ぱちょ〜ん」をはじめ、独特の擬音がいっぱいの絵本ですが、この擬音はどのように考えたのでしょうか。

最初にストーリーだけ決めて、あとはその動作をイメージしながらぴったりの言葉を探していきました。目を開くときは“ぱちょ〜ん”だなとか、顔を洗うときは“ぱしゃんちゃ ぱしゃんちゃ ぱっしゃんちゃーん”だなとか、手を動かして、口に出しながら考えた感じです。普段からネタで独自の言葉をつくっているからか、これは全然悩まなくてすぐに出てきました! 一番お気に入りなのは“はみがきをしよう! しょこちゃか しょこちゃか しょこちゃかしょっ”です。

 

確かに、歯みがきのイメージに合っていますね! QRコードを読み込むと小島さんの声が聞けるという仕掛けにしようと思ったのはなぜですか?

最初はまさか声が出る絵本がつくれるとは思っていなかったんですが、QRコードという方法があると聞いて、擬音とかが得意なのでそれはいいなと。“あしをのばそう! ずんがりばっこーん”とか“せのびをしよう! ぬぽぉ〜ん”とか、親御さんたちは読むのが恥ずかしいかもしれないですけど、そこは僕の音声が吹き込んであるので心配いりませんよ(笑)。

 

各ページのイラストの中にQRコードが隠れているのも子どもにとっては楽しいポイントですよね。

そうなんです。子どもの反応がめちゃめちゃいいんですよ。先日、ロケの合間に子どもが7〜8人いたのでこの本を渡してみたら、みんなまずQRコードを探すんですよね。で、“お母さん、ここのQRコードやって!”と頼むんです。お母さんがスマホをかざすと、僕の声が“ずんがりばっこーん”とか聞こえて大ウケ。なぜか僕が読んであげるよりQRコードを読み込んで音声が出たときのほうが反応がいいんですよ! 同じ声なのに。マジで爆笑していて、これはいけると思いました。

 

うまい具合にイラストとQRコードが溶け込んでいますよね。このダイナミックなイラストは、後輩芸人・新鮮なたまごのさかしたさんが手がけられたそうですが、こんなイラストにしてほしいといった打ち合わせはされたのでしょうか?

基本はさかしたのセンスに任せた感じですね。“ここは鼻だけより、目があったほうが伝わるかもしれない”みたいな話し合いはしましたけど、この擬音の書き文字も雰囲気に合わせて書いてくれて、彼女がいい感じに仕上げてくれました。

 

この絵本をご家庭でどんな風に使ってほしいですか?

たとえば、お母さんが夕飯の準備とか家事をしながら子どもの相手をしなくちゃいけないときってあるじゃないですか。そんなときこそこれですよ! 携帯さえあれば子どもは何回でも繰り返してやりますから。実際、レビューにもありましたけど“与えてしまったことで、子どもが延々とやるから携帯が使えなくなりました”って。そのくらい子どもははまっちゃうんで、お母さんは他のことができて時短になると思います(笑)。

 

子どもの心をつかむ秘訣、届けたいメッセージなど、子どもに対する熱い想いは後編へ

文/明道聡子

絶賛発売中!
『ぱちょ~ん』
さく:小島よしお /え:さかしたイラストレーター

小島よしお Yoshio Kojima
1980年、沖縄県出身。早稲田大学在学中にコントグループ「WAGE」でデビュー。2006年より、ピン芸人として活動する。2007年に「そんなの関係ねぇ!」で大ブレーク。2014年にキッズコーディネーショントレーナーの資格を取得。2016年に初のキッズアルバム『よしおのうた』をリリース。年間100本以上の子ども向け単独ライブを行い、“日本一子どもに人気のお笑い芸人”として活躍の幅を広げている。