365日でも食べたいかき氷 武蔵小山【喫茶ベレー】

365日でも食べたいかき氷 武蔵小山【喫茶ベレー】


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月一で通っている行きつけのお店、ハレの日のとっておきのお店、
ちょっとニッチで穴場的なお店……。
食いしん坊のファッションライター・arikoさんがつづる
新しい偏愛レストランガイド。

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夏季限定で登場して、食べるとこめかみがキーンと痛くなるものだと思っていたかき氷のイメージを鮮やかに覆してくれたのがこの喫茶ベレーとの出会い。
年間に100食は食べ歩くというかき氷マニアの友人が初めて食べるならココと教えてくれたのがきっかけだった。


はじめましての一品はまず見た目から度肝を抜かれた髷みるく。
ふわふわの氷の山に水ようかんが丸々がのせられた様子は確かにちょんまげそのもの。
極限まで柔らかに作った水羊羹はスプーンですくうと落下してしまうため、ご丁寧に避難させるための器まで用意されている。

氷はあくまでふわふわ、ミルキーでいながら後味はスッキリ。舌触りも滑らかで甘さも上品な水羊羹との相性が絶妙だ。中にはカットしたいちごに味変の抹茶ソースと最後まで食べ飽きることがない。
ひと口食べてすっかり虜になってしまった。

ベレーのかき氷はとにかくチャーミングで楽しい。
グリーンのソーダ水とミルク氷を組み合わせた氷クリームソーダ、杏の時期に登場する給食用のアルミのプレートを使ったA定食、カスタードクリームを使って見た目もそっくりな氷オムライス(もちろん甘い)、ピンクの桜の花がキュートなお花見シェイクなどどれも食べてみたくなるなんとも遊び心たっぷりのラインナップ。





かき氷以外にも濃厚ミルクのソフトクリームとあんこをぐるぐる巻きにしたパフェやとろけてしまうほどみずみずしいわらび餅の「でろん」!!
時々登場するピーマントーストなど、どれも発想がユニークで思わず写真を撮りたくなってしまうほどキュートビジュアルなのだ。


それでいて王道を外れないシンプルさとベーシックさを感じさせてくれるのがすごい。唸るほどの完成度の高さにいつも驚かされる。
季節のフルーツを使っているので何が食べられるのかはその時のお楽しみ。お店もこじんまり、のんびりと営業されているので、待ち時間が長くなることも多いのだがそれでもあの美味しさと楽しさを味わえると思うと苦にならない。

営業は不定期なのでお店が発信しているインスタグラムの情報を確認して出かけてほしい。
ちなみにわらび餅「でろん」とカルダモンの風味のミルクアイスはお取り寄せもできるので気になる方はぜひ。

DATA

喫茶ベレー

住所 〒142-0063 東京都品川区荏原1-7-12 コーポサンフラワ102
営業時間 12:00~18:00
     ※17時までにご来店ください。
      但しお並びのお客様が多い場合は、早めにオーダーストップさせて頂く場合もございます。
定休日 日曜日・不定休(公式インスタグラムにてお知らせ)
Instagram @velley_velley

*次回は5月12日更新予定です。


Written by ariko

CLASSY.、VERY、HERSなどの表紙やファッションページを担当する編集ライター。日々の食卓をポストしているInstagramが、センスあふれる美味しそうな写真と食いしん坊の心を掴む料理で話題に。著書に『arikoの食卓』シリーズ、『arikoの黒革の便利帖』(共にワニブックス)、『ありこんだて』(光文社)、 『2品で満足 arikoの家和食』(講談社)など多数。
Instagram:@ariko418

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