【早めに夏バテ対策!】疲労回復の専門医が教える“睡眠”のコツ
6月は朝夕の気温差も激しく、「体がだるい」「疲れがとれない」「食欲が出ない」といった不調を感じる人も多い時期ですよね。
ところでその不調……じつは「夏バテ」かもしれません!
夏バテといえば7〜8月などの、いわば“夏まっさかり”に起こる不調のことだと思われがちですが、なんと、気温差のはげしい初夏にみられることも多いのだとか。
そこで、『ホンマでっか!? TV』『モーニングショー』など、テレビでおなじみ“疲労回復のスペシャリスト”医師・梶本修身による『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本』より、今こそ意識しておきたい、夏バテ防止“リフレッシュ度120%”の睡眠法について、特別にご紹介していきます。
「睡眠のカギ」は、眠りはじめの90分!
8時間しっかり寝ても寝足りないときもあれば、5時間の睡眠でもスッキリ目覚めたという経験のある人も多いのでは? これこそ、ズバリ「睡眠の質」なんです。
「睡眠研究のメッカ」と称されるスタンフォード大学で睡眠生体リズム研究所の所長を務める西野精治先生は「睡眠の質は、眠りはじめの90分で決まる」と断言しています。
(イメージ/写真AC)
これは、脳も体も休んでいる「ノンレム睡眠」によるもの。私たちが寝ついたあと、まず訪れるのが、このノンレム睡眠です。とりわけ最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体のなかでも最も深い眠りで、ゴールデンタイムと呼ばれています。
そして、細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働き、そして疲労回復に深くかかわっている成長ホルモンがもっとも多く分泌されるのも、このゴールデンタイムなのだとか!
そう、最初の90分(または3時間)を、しっかり深く眠ることが、睡眠の質を上げて疲労回復を促す、最大のカギなんです。
『スタンフォード式 最高の睡眠』
著:西野精治
エアコンは「つけっぱなし」が正解!
そこで、このゴールデンタイムをぐっすり眠るために欠かせないポイントのひとつが、「頭寒足熱」。室内環境は涼しく、布団内は温かくしましょう。梶本先生が監修を務めた『マンガでわかる ネコさんが教える疲れリセット教室』には、以下のように書いてあります。
「睡眠の質を下げない温度はこのくらいだよ
夏:25〜26℃
冬:20〜22℃
湿度は通年50〜60%
のどが乾燥するといびきをかきやすくなるから湿度にも気を配って!」
(『マンガでわかる ネコさんが教える疲れリセット教室』より抜粋)
そして、「冬は20℃以上、夏は26℃以下」を保つためにも、エアコンはタイマーをかけるのではなく、つけっぱなしに! 室温が高すぎたり低すぎたり、あるいは寝ている間に湿度が変われば、脳は休むことができません……。
加えて、どうしても足先の冷たさが気になる人は、靴下ではなく(放熱の邪魔にならない)レッグウォーマーがおすすめです。
『マンガでわかる ネコさんが教える疲れリセット教室』
著:卵山玉子
監修:梶本修身
ほかにも「眠りにつく1〜1時間半前はスマホはNG」「入浴は遅くとも寝る1時間前くらいまでに」「アラームなどの音ではなく光で起きる」などの睡眠テクニックのみならず、食事、お酒、間食や運動・ダイエットに至るまで、夏バテ対策に繋がるすべての健康法が詰まった『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊「すごい回復」を1冊にまとめた本』。
その疲労感や不調は、本書に結集した「ドクターの叡智」を知ることで、確実に軽減することができるんです。
まずは、今晩の睡眠から見直してはいかが――?
\好評発売中!/
『疲労回復の専門医が選ぶ健康本ベストセラー100冊
「すごい回復」を1冊にまとめた本』
著:梶本修身
梶本修身(かじもと おさみ)
医学博士。大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授。東京疲労・睡眠クリニック院長。1962年生まれ。大阪大学大学院医学研究科修了。2003年より産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして「脳年齢」ブームを起こす。著書に『“人疲れ”が嫌いな脳 ラクしてうまくいく人間関係のつくりかた』(幻冬舎)、『なぜあなたの疲れはとれないのか?――最新の疲労医学でわかるすっきり習慣36』(ダイヤモンド社)、『「疲れリセット」即効マニュアル「自律神経」をいたわる生活習慣』(三笠書房)他多数。