三尋木奈保のオイスター偏愛記Ⅱ

三尋木奈保のオイスター偏愛記Ⅱ


今夜もマッカラン黒バージョン

今回は、もっとたくさんの人に生牡蠣の美味しさを知ってほしくて…

私なりの「生牡蠣の楽しみ方」実例編をお届けします!

オイスターバーに行ってみましょう

前回の記事でもお話ししましたが、生牡蠣を食べるなら、専門店であるオイスターバーへ行くのが絶対におすすめです。

生牡蠣は、産地ごとに面白いほど味わいが異なります。季節によっても。

それを楽しむことこそ、
オイスターイーターの醍醐味!

(オイスターイーター=Oyster Eater…生粋の生牡蠣好きの人のことを、海外ではこう呼ぶらしい)。

私の行きつけのオイスターバー、「オストレア」の生牡蠣リストには、それぞれの産地の情報、味わいの特徴はもちろん、ときには生産者さんの情報など、ちょっとした小ネタも載っています。

その土地の風土や生産者の方へ想いを馳せながら、
1ピースずつ、ありがたく味わえるのがいいんです♡

なので、ここだけの話ですが、和食屋さんなどで「雑に」出てくる生牡蠣、あれは牡蠣に失礼!
とひそかに憤りを感じている私。

メニューに産地もブランド名も表されておらず、
ただ「生牡蠣あります」みたいな貼り紙だけで済まされている素性のわからない牡蠣は、オイスターイーターの誇りにかけて、手を出さないようにしています。

そんなとき同行者から、「あ、生牡蠣好きなんだよね? 頼む?」と勧めてもらうこともあるのですが、

「あまりにも牡蠣が好きすぎて、
オイスターバーでしか食べない、と決めている」

と正直に丁重に、お断りしています…
小うるさい女でごめんなさい…!

オイスターバーをおすすめする理由としてもうひとつ、品質が安全、という点も加えておきます。
あくまでも三尋木調べですが、ちゃんとしたオイスターバーで生牡蠣にあたった人はいないのでは?  

まずは6ピースで味比べ

オイスターバーへ行ったら、まずは6ピースのセットを頼んでみましょう。

たいがいのオイスターバーには、その日のおすすめの中から、味わいの異なる6種類をセットにしたプレートがあります。

あっさりしたものからミルキーなものまで、「利き牡蠣」しがいのある6種類がセレクトされているはず。
食べる順序は、基本的には、あっさり → ミルキーがおすすめです。
きっとその順序で並べられているはずで、店員さんも教えてくれるはず。 

それぞれの牡蠣たちの特徴をしっかり味わうために、かけるのはレモンだけがおすすめ!
(ケチャップやビネガーもテーブルに置いてありますが、私的にはこれは邪道と思ってます…)

生牡蠣以外のほかの食べ物は、まだがまん!
サラダやお肉など、味つけしてあるほかのメニューをいっしょに食べてしまうと、正直、牡蠣の繊細にして複雑な味わいが、半減しちゃうんです。
私は、前半は生牡蠣だけをじっくり味わって、もう満足、となってから、ほかのメニューを頼むようにしています。

6ピース食べてみて、「まだいける!」と思ったら、
美味しいと思った銘柄をリピートするもよし、
ほかの産地も試してみるのもよし。

私的には、日本のものと海外のものの違いを味わうのが、本当~に好き♡
あぁ、書いているだけでよだれが出てきました…。

 

殻の置き方で「ツウ」っぷりが出ます

オイスターバーでは、テーブルの上に殻入れが置いてありますが、熟練のオイスターイーターはこれは使わず、食べたあとの殻は、逆さにしてお皿に戻します。

IMG_5113

というお話を、お店の方に聞いて以来、私も
「ツウ」ぶりたくて、意気揚々と実践しています。
これは、産地ごとに異なる殻のビジュアルも鑑賞して楽しむため。

白っぽいものもあれば、ほとんど黒に近いもの、海藻の深緑色を帯びたものまでさまざま。
殻の層がつくる模様もそれぞれで、まるで芸術品のよう、持って買って家に飾りたくなるような逸品も! 

同じ「牡蠣」という食べ物なのに、産地によって、味わい同様、殻の見た目がこんなに違うって、奥深くって神秘的。

一種類ずつ、心していただいた牡蠣。
最後に殻のビジュアルも、ぜひ堪能してみてください。

●オイスターバー&レストラン
 オストレア
http://ostrea.jp/

 

オイスター偏愛記Ⅲは4月21日(木)更新予定です。お楽しみに!

 

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『Oggiエディター三尋木奈保 My Basic Note ~「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方~』

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Banner design&Illustration:Shogo Sekine


Written by Mihirogi Naho

三尋木 奈保(みひろぎ・なほ)/ファッションエディター
働く女性向けのファッション誌『Oggi』を中心に活躍。
近年はアパレルブランドの商品開発などにも携わる。ベーシックな服を色合わせや小物使いで洗練させる、等身大のセンスが大きな反響を呼ぶ。2013年、自身のベーシック・ルールを公開した著書『My Basic Note ふつうの服でおしゃれな感じのつくり方』(小学館刊)を上梓。清潔感のあるこなれたスタイルと卓越したセオリーが幅広い層から支持を集め、11万部を超えるベストセラーに。食や文化を豊かに楽しむライフスタイルにも注目が集まる。
本連載が初のWeb連載となる。

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