三尋木奈保のオイスター偏愛記Ⅲ
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生牡蠣愛がありあまりすぎて、今回も、生牡蠣にまつわる私的うんちくをお届けします!
生牡蠣とウイスキー
村上春樹さんの作品にも登場する、生牡蠣に、
ウイスキーをかけて食すスタイル。
ウイスキーの世界的産地、スコットランドの漁師さんが、牡蠣の殻でウイスキーを飲んでいたのが始まりだそう。
生牡蠣好き、ウイスキー好きの私としては、この組み合わせはいつかは試してみたい、長年の憧れでした。
でも、牡蠣もウイスキーもそれぞれ種類がたくさんあるから、ベストマッチの組み合わせがわからずにいたところ…
いつものオイスターバーに、「アイリッシュ プレミアム オイスター」というアイルランド産の牡蠣が入荷していました。
アイルランドの牡蠣に、アイルランド産のウイスキーなら、絶対に合うはず!!
そう思いついて、アイリッシュウイスキーをストレートでオーダー。
スプーンでほんの少し牡蠣にたらして、目を閉じていただいてみると…。
「ごう」と風が鳴りました。
それは間違いなく、アイルランドの海岸線に吹きつける風でした。
荒涼とした海岸線の風景までもが、はっきりと、目に浮かんだんです。
(アイルランド、行ったことないけど…)
ウイスキー独特の豊潤な薫りが、牡蠣の磯の風味と溶け合って、これこそ、まさに「マリアージュ」。
同じ気候と風土から生まれたものどうしだからこそ、こんなにも合うんでしょうね。
最近、食事とお酒の相性のことを、なんでもかんでも「マリアージュ」という言葉で片付ける風潮がありますが、この経験を越えるマリアージュには出合えそうにありません。
カウンターでひとりオイスター
ときどきやっちゃいます、私。
夕方、打ち合わせと打ち合わせの合い間、30分くらい時間が空いて近くになじみのオイスターバーがあったら、もう行くしかありません。
生牡蠣6ピースとスパークリングワインを1杯。
最高のプチ贅沢です。
(夏の夕暮れどき、いい風が入ってくるテラス沿いのカウンターでこれをやるのが最高!)
牡蠣は「海のミルク」と言われるくらい、ビタミンやミネラルなど良質な栄養素を含むパワーフード。
仕事の合い間の「ひとりオイスター」は、私にとって最高のエネルギー補給なんです。
バースデー〝オイスター〟プレート
これは、昨年の私の誕生日。
「Happy Birthday」のメッセージを生牡蠣プレートでお祝いしてもらったときのもの。
なんとも粋で、うれしいサプライズ。
正直言って、デザートプレートよりもこっちのほうが断然うれしい!!!!
最後にもうひとつ、私のとっておき自慢話を聞いてください!
いつものように六本木のオイスターバー「オストレア」で、牡蠣仲間と牡蠣を堪能していたある夜。
ちょうどその日、テレビ朝日の長寿番組『食彩の王国』が、牡蠣の取材でお店にきていて、店内の様子を収録していました。
で、私、テレビに映っちゃいました…!
画面には、牡蠣をひとくちでたいらげる私の顔のアップ。
そして薬師丸ひろ子さんの、あの素晴らしいナレーションが、「見て! この幸せそうな顔」と…。
牡蠣好きにとって、こんなに誇らしいことってあるでしょうか…?
大好きな牡蠣と自分とのコラボ映像が、全国放送に!
しかも薬師丸ひろ子さんのナレーション付きです。
いつも『食彩の王国』を観るたび、薬師丸さんの声にうっとりしていた私ですが、まさか、牡蠣を食べる私の映像にナレーションをつけてもらう日がこようとは…。
感無量…!
しばらくは牡蠣仲間たちに、この一件を得意になって自慢しておりました♡
●オイスターバー&レストラン
オストレア
http://ostrea.jp/
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『Oggiエディター三尋木奈保 My Basic Note ~「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方~』
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