Amazon Fashion Week TOKYO 華やかにトップを飾った「ACUOD by CHANU」


Amazon Fashion Week TOKYO 2016.10.17
ACUOD by CHANU

李 燦雨(イ・チャンウ)が手がけるブランド「ACUOD by CHANU」が、2017年春夏コレクションを発表した。Amazon Fashion Week TOKYOのトップバッターであり、ブランドのランウェイデビューとなった今回のテーマは「ASSIMILATE ALL INTO SHIRTS」(シャツへの同化)。ブランドが最も得意とするシャツを主役に据えた、デザイナー・チャヌからの”はじめまして”のメッセージが伝わるコレクションだ。

撮影:Kimhaze

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ステージが暗転し、まず登場したのは「ACUOD by CHANU」のウェアに身を包んだ、ブレイクダンス世界チャンピオンチームのダンサーたち。このダンスパフォーマンスを通じ、デザイナーのルーツであるブレイクダンス、ヒップホップカルチャーの世界観を見せつけた。冒頭でジップを開ける動作など、ブランドの個性を最大限に活かした振り付けはすべてオリジナルで彼らが振りつけた。

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ショーのメイン。主役となるウェアはテーマ通り、シャツをベースに作られたホワイトとブラックのみのワードローブ。極端なオーバーサイジングやロング丈、凝ったパターンがブランドの強みであるストリートとモードの融合を表現。

中でも今回、特に目を引いたのが随所にあしらわれた異素材。シャイニーなオーガンジーやクールマックスなどの生地、そしてガラスのアクセサリーなど、シャツへ”同化”された様々な素材がモードな彩りを与えていた。もちろん、ブランドのアイコンであるジップも効果的に配置。

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ジップは、ウェアだけでなくショー全体を通してモデルが着用したマスクにも使われた。このマスクは、ユニセックスを表現するためにジップのついたマスクで性差を消して統一感を出している。協賛メーカー、YKKで最大サイズのジップ”30VA”を使用。漁網用のジッパーをアパレル仕様にアレンジしたもので、ブランドの個性を存分に主張。

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モデル選びにもこだわり、デザイナー・チャヌの世界観を表現する個性的な顔ぶれ。

音楽は、テクノクリエイターJosh Bessが完全オリジナルで制作。ショーのイメージに合うように、サンプリングしたジップの音、ミシンの音や針の落ちる様を表現した音を取り入れ、「ACUOD by CHANU」の世界観を余すところなく表現。また、世界的なモデルのTaikiを始め、中野コウ、BENIといった勢いある個性あふれる面々が勢揃いし、ショーを彩った。

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スタート地点であり、現在のブランドの集大成ともいえる今回のデビューランウェイ。
これから積み上がっていくブランドのヒストリーの中で、大きなポイントとなることは間違いのないショーだったといえた。

 

 

 

PROFILE
李 燦雨(イ・チャンウ)
1988年韓国生まれ。2013年東京モード学園高度専門士コース入学。A DEGREE FAHRENHEITのインターンシップなど数社で経験を積み、ACUOD by CHANU設立。LINEAPELLE-MILANO INTRECCINCANTIERE2016 2位、東京新人デザイナーファッション大賞2015 秀作賞等の14のコンテストで受賞している。instagram @chanu46


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