ふたごとケンカ
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舞台や雑誌などエンタメ業に携わる
YURIさんが、双子の子育てを
あったかくもちょっとコミカルに綴ります。
子育て1年生さんにも役立つ実用もお伝えします。
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こんにちわ。
よく「ふたごだと子育てが一気に済んでいいね」と言われます。
確かに、職場復帰したのにもう一回産休とらなきゃいけないとか、上の子に手のかかる時期に出産は大変など、兄弟でもそれはそれで大変だと思うのですが、一気に済むの“一気に”の部分が毎日となると、決して単に「いいね」ではない現状があるのです。
まず、我が家は現在イヤイヤ期真っ最中の2歳児。
おもちゃの取り合い、主導権争いのケンカは、5分、いや、3分に1度起こり、かなりの時間をケンカの仲裁に費やします。
「ハルチャンノー!」
「オウチャンノー!」
「先に使ってたのどっち?順番だよ!終わったら貸してねだよ!」
「ヤダー!」
「いいよって言ってあげなさい!」
このくだり、1日に何回繰り返すかわかりません。
我が家は、敗北して順番待ちをせざるえない方に、“ママとギュー(抱っこ)して待ってる”権を与えられることになっているため、それでも時間をとられます。
先日、ケンカがエスカレートして、オウちゃんがハルちゃんを押しちゃったので、恒例の“鬼のところに連れて行くの刑”を言い渡すと、
オウちゃん「ヤダー!ウェ~~ン!」
私「鬼のところにいけば別々に遊べるからケンカしないでしょ!」
すると、その修羅場を今までザマーミロの態度で聞いていたハルちゃんが一変、「ヤダー!イカナイデ~!オウチャントアソビタイ~、ウェ~~ン!」と号泣。
カオス。どないやねん。
じゃ、ケンカしないで。
と、いうことで、結果、ムダな争いを1mmでも避けたいがため、おもちゃを買うときは色も形も同じものを2個買います。今後の平和のため、なんだかムダなような気持ちは捨て、2個買えないものは買いません。
でも、戴きものやお下がりはそうもいかず、争いは尽きることはありません。
そして、眠かったりグズったりしたときのママ争奪戦もしょっちゅう。
最近は私の右足と左足にわかれて座ったり、解決策を自分たちで探るようになってきましたが、2歳半くらいの頃、ママの取り合いの最中、ハルちゃんが泣きながら、「ママイッコ(一個)シカナイノ?」と聞いてきました。
ふたご名言。
ごめんね、一個だよ。
そして、赤ちゃんのときは周りから、よく「もう少し大きくなれば、2人でお手伝いしてくれるようになるよ」と言われたのですが、その言葉を信じ続け、最近ようやく簡単なお手伝いはしてくれるようになり、楽になってくれ・・・るかと思いきや!
「ハルちゃん、ティッシュの箱とってきてー」「ウン!」と意気揚々と取りに行くハルちゃん。それを見たオウちゃんが「オウチャンモー!」とティッシュ箱の奪い合い勃発。
結果、まずハルちゃんに取ってもらった後、私がまたティッシュ箱を元に戻し、次オウチャンが取りに行くという二度手間。
どないやねん。
最初から自分で取りにいけばよかった。
そんなこんなで騒がしいのが当たり前の日々なので、たまにどちらかが体調を崩し、片方だけ保育園に行かせ、もう片方だけを家でみていたりすると、1人だけってなんて平和なんだー!と、思わずハーブティーでも淹れたくなるくらい平穏を感じます。
そういえば、ふたごを連れてると、二度見されたり、話しかけられたりは日常茶飯事なので、たまに1人だけを病院に連れていったりするときは、母1+子1は街に溶け込んでこんなに注目されないものなのか!と改めて思います。
2人乗りベビーカーのわずらわしさもなく、2人ではしゃがないので時間もとられず、話しかけられたりもしないので、移動もスムーズ。
世のママさんが子連れでオサレカフェに入れるのも納得。
と、いうことで、以上、騒がしい限りのふたご育児中継でした。
誰か、静寂を売ってください。
昨年のクリスマスプレゼント、デカい運転席のおもちゃも2つ購入。
着々と居住スペースをおもちゃが侵略中。
鬼好きの2人にとって、クリスマスより盛りあがる節分。
でも、保育園の豆まきに鬼が来るのを恐れているという矛盾。
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