ふたごと父親

ふたごと父親


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舞台や雑誌などエンタメ業に携わる
YURIさんが、双子の子育てを
あったかくもちょっとコミカルに綴ります。
子育て1年生さんにも役立つ実用もお伝えします。

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こんにちわ。 

今回は、ふたご家庭における父親の実情のお話です。

昨今、“イクメン”という言葉が定着して久しく、うちの保育園では、逆にイクメンが死語に感じるくらい、朝の送りの半数はパパさんで、保護者会の役員をあえてパパがやるお家もあったりして、育児への父親参加は当たり前になりつつあります。

が、まだ、一緒には遊ぶけどミルクやおむつ替えはしたことない、というパパたちもたくさん存在することは事実。

そんなこんなの中、ふたご家庭のパパは、本人の意思に関係なく強制労働。有無を言わさず即戦力として育児をすることになります。

我が家は、授乳は母乳とミルク混合だったため、3時間おきの授乳のときから夜中は“今日の担当はこちら”と一人ずつの担当制。どちらかが夜中にウギャーッと泣くと、担当者がリビングに連れていきミルクを作り授乳。ゲップさせて、オムツかえて、寝かしつけて寝室に戻ります。

時間差での授乳になり、リビングですれ違ったりすると「ごくろうさまでーす」と声をかけあっていました。

2人同時の夜泣きで、一人ずつおんぶして夜中の住宅街を一緒に徘徊したことも一度や二度ではありません。

その状態で朝仕事に行くパパさん。

もちろん、次の日が早いときは私がどちらも担当していましたが、同時にギャン泣きが始まるとそうもいっていられず参戦するハメに。

女性は出産すると、ホルモンの働きで、こま切れ睡眠で大丈夫な身体になる素晴らしいシステムになってるらしいのですが、男の人はきっとなんの変化もしないので、パパさんはみるみる痩せていきました。

先日、同じ保育園の0歳児クラスにいるふたごちゃんのパパが、汗だくで2人乗りベビーカーを組み立てながら先生と話していたのは、「ボクの産後の肥立ちが悪くて、最近体調がおかしいんです。」と。

はい、まさにふたごパパギャグ。

日々の生活だけじゃなく、予防接種やら定期検診やらなんやかんやとふたご家庭はパパの協力がマストで、概ねママと同等に育児をしていたうちのパパさんは、おっぱいが出ないだけでほぼママということで、周りから“パマ”と呼ばれていました。

育児に関しては、パパたちよりママさんたち(特に1人以上育ててるママ)の方が話が合うらしいです。

そして、私の友人の、先輩ふたご家庭のお話。

そのお家は男子ふたごの上に少し離れたお姉ちゃんがいるのですが、そのお姉ちゃんの小学校受験の面接で、面接官から「お家ではお父様は家事をしてくれますか?」という質問に「ぜんぜんしてくれません!」と答え、予測もしていなかった答えに両親がびっくりしていると、「パパは、せんたくとおさらあらいとおそうじくらいしかしてくれません。」と真顔で言ったそう。

家にやることが溢れすぎて、どんなにやっても報われないふたごパパの悲劇。

うちのパパさんも、産後は常々「ママは周りから、大変でしょ~?って労をねぎらわれるけど、パパは、幸せでしょ~?だけで、全然ねぎらわれない!」と悔しがっていました。

たしかに、街で声をかけられるときも、パパさんは「しっかり稼がなきゃね!」などとはっぱはかけられてはいますが、「大変でしょ?」「がんばってね!」と言われるのは私。

こんなに身を削って育児してるのに気の毒な気もしますが、家に友人が来れば、おむつ替えの手際のよさをアピールしたり、外出するときは目立つようにお揃いを着せたがり、ショッピングモールなどで得意気に2人乗りベビーカーを押しているのも事実・・・・・・

ママにはない感覚でふたご育児を楽しんでる様子。

ということでみなさま、今後ふたごのパパさんに遭遇する機会があったら、一言労をねぎらってあげるか、褒めてあげてください。たぶん号泣されるくらい喜ばれると思います。

労は報われ、2人ともパパ大好き。でも、扱いはぞんざい。

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ガチャガチャハデコーデ。なにも考えずにバタバタ支度して外出するとこういう結果に。

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Banner design&Illustration:CHALK BOY
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Written by YURI
YURI

YURI(ゆり)/ライター・舞台演出家 学生時代からストリートダンスをはじめ、ダンサーとして活動。ケガにより現役引退後、ダンサーとしての経験を活かし、演出・制作など、数多くのダンス公演に関わる。2005年からダンス舞台の演出家として活動。ダンス舞台のプロデュースなども手掛ける傍ら、ダンス専門誌の編集・ライターをはじめ、さまざまな分野の、書籍、web、などのライターとして活動中。 2014年3月。アラフォー真っ只中、二卵性の男子ツインズを36週で出産。

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