クリスマスシーズン到来! ワンランク上の下着を身につけるということ


下着選びのコツはありますか?

「1日着けてみると、体との相性がわかると思います。メーカーさんによって本当にパターンが違うので、どのブランドが自分に合うのかを探すのがいいですね。万人に合う下着って、なかなかないんですよ。サイズだけの問題ではないんですよね。谷間を作りたいのか、本来ある胸をホールドしてほしいのか、とにかく締めつけたくないのか、目的によっても全然違う」

谷間も作りたいし、締めつけたくないという人も多いかなと思います。

「両方叶えるのは難しいですよね。そういうときは、違うタイプの下着を会社に持っていってもいいと思います。昼間は普段着けるラクなもので、夜、出掛けるときは着替える。ヨーロッパは自宅と職場がそんなに離れていないことが多いので、一回お家に帰って、着替えてドレスアップしてデートに行く人が多い。でも日本人は世界で一番通勤時間が長いと言われていて、夜に出かけるからと言って一回着替えたりできないじゃないですか。私も会社員だったので、『1日着けていても苦しくないし、夜も着けられる』という下着が理想だったんです。そういうものを今、作っています」

下着に興味を持ち始めた人が、最初にすべきことは何でしょうか?

「自分がどのブランドだと心地いいかを見つけるのが、一番大切だと思います。いろんなブランドをフィッティングすると、自分にとって何が心地いいかわかってくるんですよ。ココ・シャネルさんの言葉で『本当の贅沢とは心地よさだ』というのがあって、すごく共感しています」

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ブランドのメインテーマは「品と知性のある官能」とあります。

「ブランド全体のコンセプトは、『深い思いやりこそ最も美しいもの』なんですが、思いやりもすべて品性に繋がると思うんですよね。品性は知性がないと出ないので、物事をよく知っておく。振る舞いだったり、そういうことも含めて。大学生のときに、『セクシーと色気って違うんだよ』と言われたことがあるんです。セクシーは目で興奮するもので、色気は知性なんだよと。内側から出てくる知性の深さが、色気となって魅力になるんですよね」

最後に、美しさとはどういうことでしょうか?

「王室のお妃様は、慈善活動をしたり、人のために生きていますよね。余裕があるからだと思うんですけど、私たちもそういう精神力を持てると思うんですね。そのためには、自分に自信を持ったり、自分の心を満たすっていうことだと思うんです。そうすると心に余裕ができて、自分が大切にされるべき人間であると同時に、同じように目の前の人も大切にされるべき人間であるという感覚が分かると思うんですよ。そういう女性が増えたら、もっと女性が生きやすくなるんじゃないかなと思って、『自尊心と思いやりに溢れ、他者の幸せを願う社会に』ということをブランドのコンセプトにしています。そういう心を持った女性は美しいと、私は思います」

 

PROFILE
栗原菜緒(くりはら・なお)

学習院大学法学部を卒業後、外務省勤務、ランジェリーの販売などを経て、2013年、上海ファッションウィークにて自身のランジェリーブランド「NAO LINGERIE」をデビューさせる。自身の「美」に対する哲学に基づいたブランド作りを目指し、日本が世界に誇る生地メーカーの生地を用いてランジェリーを製作。2017年、ブランド立ち上げ3周年を記念して京都友禅を使用したランジェリーを製作。一般社団法人地域ブランディング協会主催のトークイベントや「伝統に寄り添い新時代を創造する女性たち」に参加するなど、デザイナーとして活動の幅を広げている。学生の頃より抱いていた、日本の良さを世界に発信するという目標を一つの柱として活動している。

◆NAO LINGERIE:https://naolingerie.com/

 

撮影/長谷川梓
文/尾崎ムギ子

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