ふたごとお片付け
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舞台や雑誌などエンタメ業に携わる
YURIさんが、双子の子育てを
あったかくもちょっとコミカルに綴ります。
子育て1年生さんにも役立つ実用もお伝えします。
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こんにちわ。
最近のはるおうです。東京では珍しい雪の日。
ショベルカーとダンプカーで除雪作業に余念がありません。雪での遊び方も地味。
さて、子育て中のみなさま、家散らかってませんか?
うちは散らかってます。
ふたごがまだ2歳くらいまでは、食べこぼしなどで汚れてはいるものの、おもちゃでの散らかり具合としてはたいしたことなく、夜寝る前に軽く片づければ済む程度だったので、一応毎日現状回帰して寝ていました。
が、ふたご現在3歳10ヶ月。
おもちゃの散らかりレベルが尋常じゃありません。
とにかく引っ張りだす。
どこかになにかをくっつける。
ばら撒く。
放り投げる……エンドレス。
しかも、ハサミや糊といった散らかり助長アイテムが使えるようになってからは、きざむ、貼りつける、といった行為が加わり、暴走は更に加速。
最近では広告で折り紙したり、豆腐などの空き容器をくっつけてなにやら得体の知れないものを生み出していたり、家の中が資源ごみ置き場と化しています。
遊んでる隙にこっそり片そうものなら、「かたづけないでっ!ここはおみせやさんだからっ!」などと怒られます。この不衛生さと乱雑さの極致でなんのお店屋さんなのかわかりませんが、それでもまとめて片付けるのが嫌なので、お客さんを装って近づき、「ここのお店屋さんはなにがあるかのかなぁ~」などと物色しているフリをして片付けようとするのですが、すぐに不審な空気に気付かれ、「ママはさわらないで!」と追い返されます。
ホント、ここ数カ月で「片付けなさい!」というセリフを何万回言ったでしょう。
とりあえずママが怒ってるから…的に片付ける風を装ったりするものの、なんやかんや理由をつけて片付けない様は、よく夕方のニュースで見る“ゴミ屋敷の住人”を彷彿とさせます。
叱ったり、優しく諭したりなど、色々手を替え品を替えてもダメだったうちのこですが、これはかなり効果的なんじゃないか?という方法がみつかりました。
それは、“散らかしたまま寝ると、夜、鬼や泥棒がやってきて持っていってしまう”説。
「そろそろねんねだから片付けて~!」
「やだー!まだあそぶー」
「じゃ、片付けなくていいけど、そしたら夜に泥棒がきて『ここんちのこはおもちゃを大事にしないこたちだから盗んでしまおう』って持っていっちゃうけどいい?」
「え。」
固まるふたご。
「かたづける~」
と、いそいそと片付け始める2人。
ま、片付けるといっても、一ヶ所にまとめて積み上げるだけだったりするのですが、自ら片付ける行為が大事ということでそこは目を瞑ります。幼児でも現実的な女子には通用しない方法かもしれませんが、鬼などが怖くない子も“泥棒”という現実にもいる存在は説得力が出そうです。
この世界観が染みついてから、散らかしたままにするという行為に多少抵抗が出てきたようで、遅くなってしまって、もう片付けなくていいからとりあえず早く寝て、という日も、「ママ、ぜったいかたづけといてねっ」と念を押されるようになりました。ぜひお試しあれ。
とはいえ、 “脅し”系の言い聞かせに賛否両論あるかと思いますが、とりあえず、ふたごだと常に、“赤信号みんなで渡れば怖くない”精神で過ごしているので、こちらが怒っていても、どこか不真面目。常に共謀相手がいるため、ちょっとやそっとじゃ言うことを聞かず、こちらも脅しという手段に出るしかないので、温情を持って見逃していただきたい所存です。
余談ですが、私の友人の男児ふたごママのお話。
ふたごが3、4歳の頃、2階でなにやらキャッキャッと楽しそうにしているなーと思っていたら、2人で書斎の本棚の本を全てベランダから庭へ投げていたそうです。その日は大雨。当然、烈火のごとく怒り、「反省しなさい!」と、家から閉め出しの刑に処して、しばらくして見に行くと、雨の中2人で楽しそうに遊んでいたそうです。打つ手ナシ。
兄弟姉妹であれば、どちらか年上の方が止めたりしてくれるのでしょうか?
我が家でもこの“共謀感”は日に日に増していて戦々恐々です。
そんなこんなで散らかり放題の我が家ですが、とりあえずは、適度な“脅し”も活用しながら、家をキレイに保つ方法を模索していきたいと思います。
誰かふたごがいても脅さずに片付けられる術教えてください~
我が家のレギュラーの風景。
“必要なものだけ出す”という概念は到底ない様子。
ゴチャゴチャ感を極力ごまかせるようにおもちゃ収納は無印で。
でも、こんなキチンと納まっているのは数秒の間。10枚程ある鬼のお面の収納法にも苦戦中。
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