手間ひまかけて作った料理を一瞬でひっくり返されたり、一口も食べてもらえなかったり……。
子どもには「忙しいなか、せっかく作ったのに」「美味しく作れたと思ったのに」といった大人の“事情”はまったく伝わりません（涙）。そうわかってはいても、食べてくれない我が子に悩む人も多いのでは――？

保育園に10年勤務し、現在は保育園献立作成会社を営む、管理栄養士・あおいさんのYouTubeチャンネル「あおいの給食室」は、登録者20万人という大人気！
待望の書籍『子どもがパクパク食べる！　魔法のおうちごはん』を上梓したばかりのあおいさんに、子どもがほうれん草を食べるようになる“たった３つのコツ”を、特別に教えていただきます。

 

野菜人気No. 1レシピは、「ほうれん草のツナサラダ」！

あおいさん曰く「ほうれん草が苦手なお子さんは多いけれど、このレシピが、じつは“野菜おかず”人気No. 1なんです。ペロリと食べてしまうのはお子さんだけでなく、先生も（笑）」とのこと。まず先に、こちらのレシピをご紹介しましょう！

材料（大人２人＋子ども１人分）

ほうれん草…4/5束（170ｇ）
にんじん…1/3本（60ｇ）
ツナ（油漬け缶詰）…30ｇ
白いりごま…小さじ2
A————————————
酢…小さじ2/3
しょうゆ…大さじ1/2
砂糖…小さじ1強
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作り方

1. にんじんは4㎝長さの細切りにする。ほうれん草の茎は2㎝幅に切り、葉は縦横斜めに包丁を入れて細かく切る。
2. にんじんは水から沸騰後、3分ほどゆでる。ほうれん草は熱湯で2分ほどゆで、にんじんと合わせて水にとって冷ます。
3. ツナは油をきる。耐熱ボウルにAを合わせ、電子レンジで20秒ほど加熱する。
4. 小鍋に白ごまを入れて中火にかけ、鍋をゆすりながら（または木べらなどでよく混ぜながら）3分ほどからいりする。
5. ボウルに水けをしぼった2、ツナ、4を入れ、Aを加えて和える。冷蔵庫で冷やす。

この、一見普通の「ほうれん草のツナサラダ」ですが、子どもがパクパク食べるようになる“３つのコツ”があるんです……！

 

野菜を克服させる“たった３つのコツ”

1. 土のところを、よく洗う！

「子どもが野菜を食べない理由のひとつに、土臭さがあります。野菜はよく洗い、土が残っていないか確認を。ほうれん草はたっぷりの水につけ、根元をよく洗ってください」と、あおいさん。このようなちょっとした下ごしらえに“野菜嫌い”の原因があるとは、まさに目から鱗ですね。

2. お酢はレンジ加熱する！

「酸味は本能的に察知する“腐敗を感じる味”でもあります。子どもが嫌がる傾向があるのはこのためで、サラダなどには酢を電子レンジや小鍋でひと煮立ちさせ、酸味をやわらげてから使いましょう」。酸味が子どもの“本能”に働きかけていたとは、どんな料理上手の人でもわからないはず……（涙）。

3. うまみ食材と組み合わせる！

「子どもの料理は薄味が基本」というあおいさんですが、野菜そのものの味が強く残る場合は調理で工夫することも大切としつつ「甘みやうまみのある食材と組み合わせることでも食べやすさが増しますよ」とアドバイス。苦手な野菜は、コーン、ツナ、削り節、ごまなどと、うまく組みあわせてみてください！

 

ちなみに、「いりごまやすりごまはそのまま使用してもよいですが、あらためて炒ったりすったりすることで、風味や香りがより強く出るので、おいしく感じられます」とのことですよ♪

ここでご紹介した“３つのコツ”をしっかりおさえるだけでも子どもの“食いつき”はグッとよくなるはずですが、このほかにも「葉物野菜は縦、横、斜めに切って“噛みきれない”をなくす」「和え物などはゆでて素材をやわらかくする（ゆでた後はしっかり絞る）」なども、さらに子どもが野菜を食べやすくなるコツだとあおいさんは話します。

 

書籍『子どもがパクパク食べる！　魔法のおうちごはん』には、その他の肉料理、野菜料理のコツや雰囲気作りのアドバイスなど、プロならではの目線で多く掲載されています。「苦手な野菜が食べられた」「子どもがおかわりした」「家族も体調がよくなった」など、SNSで喜びの声も続々！　あおいさんと一緒に、子どもの“食”と、あらためて向き合ってみませんか？

『子どもがパクパク食べる！　魔法のおうちごはん』
著：あおい