「友達なんだしタダでやってよ!」受けても断ってもモヤる友情依頼問題

「友達なんだしタダでやってよ!」受けても断ってもモヤる友情依頼問題


ゆとりフリーターの「ぬるい哲学」みんな違って、みんな草


「みんな違って、みんないい」の精神で育てられ、
経験至上主義な大人、自由すぎる価値観を持った年下、
年が近いはずなのに分かり合えない同年代に囲まれても
「ふっ(笑)」とあしらうだけのぬるい地獄に浸ってます。

そんな環境でも日々を生き抜くため模索中の
「ゆとりフリーター」が綴る、ぬるい哲学と
想像以上にしんどい!人間図鑑


どうもゆとりフリーターです。
突然ですが、クリエイターの皆さん、友達から「ちょっと絵描いてよ」「ちょっと作ってよ」と軽めにお願いされて困ったことはありませんか?

そのクリエイター活動が、自分にとって生活を支える仕事になっている場合は特に。

納期は? 金額は? 修正は?
こちらの仕事に理解ある友人であれば問題なく進むかもしれません。
親友であれば無償で受けること・断ることを気にせず対応できるかもしれません。

しかし、それが親友と呼べるほどの友達ではない、でもただの知り合いというには関係の濃い人から「今まで個人に仕事の依頼をしたことが無さそう」な感じで頼まれたら……受けるのも、断るのもちょっと、腰が重くなりませんか?

多くのクリエイターが悩むこの問題、実は私にも似たようなことがありました。それは、私がデザイン業を仕事として構えていなかった20代前半のころ。学生(小中学生)時代の友人から突然「お店を出すことになったから、そのお店のメニュー表を作ってほしい」という内容のLINEが来ました。

友人の祝うべき開業!
……しかし、私は断ってしまいました。

やろうと思えばやれたかもしれないのに、“ある理由”からなかなかやる気が起きず、その後の友達関係にも影響を及ぼしました。
これは、相手との関係性のせいだったのでしょうか?
それとも自分の受け止め方(器の小ささ)の問題でしょうか?

い~や、お互いがお互いを分かっていなかったからだ!!

……はい! というわけで今回は「受けても断ってもモヤる友情依頼問題」についてぬるく哲学していきます。
どうしたらお互いの理解を深めることができるのでしょうか。

 

そのお願い、軽く頼みすぎてない?

早速、さきほどのお店のメニュー表の作成をなぜ断ってしまったかのかについて話していこう。
理由は単純だ。その友人からのメッセージのノリが

「ねーメニュー表つくって~」「えー良いじゃんケチ!」

と、昔と変わらないテンションで言われたからである。
「えっ? それだけの理由で?」と思った方もいるかもしれない。ただ、私の立場になって一度考えてみて欲しい。

1. その友人は私がデザイン系の学校を出たということを知っていた。
2. しかし、在学中の作品を見てもらったことは一切ない。
3. 私はそのとき、デザインの仕事とは全く違う仕事をしている状態。

そんな状況の中、まるで卒業アルバムに寄せ書きを頼むかのような軽さで頼まれたそのお願いは、本人にそんなつもりがなかったとしても、私の作ったものが好きで依頼しているというより「出来るならやってよ(タダで)」と言われているような気がして少し悲しくもあったのだ。

相手にとっては単なる「お願い」だったとしても、こちらにしてみればそれは単なる作業ではない。
手を動かし頭を使う以上、その作業にはMP(マジックポイント)消費がともない、その分ほかのことをする余力がなくなってしまう(一日に使えるMPには限りがある、という持論)。
つまり、創作の重みが共通認識されていないことを察し、もし受けたとしても面倒ごとになりそうだなと思ったから断ったのだ。

それが人にモノを頼む態度か!? と軽口を言いながら、話し合える関係ならまだ救いがあったかもしれない。しかし、そのときの私にはそんなやり取りを続けるほどの体力とその友人への友情の気持ちが無かった。

それ以降、案の定といっていいのか、友人とは全くの疎遠になってしまった。

 

お祝いごとトラップ

さて、私の事例は若干の私情も混ざってモヤモヤし、断ったというエピソードだが、この「友達からの厄介なお願い」は、あるシチュエーションでよく起こることに気づいた。

というのも、最近私の周りではいわゆる結婚ラッシュが到来中だ。
ここまで言えば、ピンとくるクリエイターも多いとは思うが、そう、結婚式にまつわる「友情依頼」について悩まされる事例を友達からよく聞くようになった。

まず紹介するのは、依頼を受けた側のとあるイラストレーターの友人(以下:クリエイターX)の話だ。

事例その1:せっかく作ったのに連絡がなかった

前提として、クリエイターXはイラストの仕事を本業とし、プロとして働いている。
あるとき、友人のそのまた友人に結婚報告と共に「結婚式用にウェルカムボードを描いてほしい」と頼まれたそうだ。

二人で遊ぶことは無かったけど同じグループで仲良くしていた、という関係性もあり、クリエイターXは無償で依頼を引き受け、本業の合間を縫って新郎新婦のイラストを描いたそうだ。A2サイズ全て手描きはかなりヘビーだったと語っている。

しかし結婚式当日、クリエイターXはコロナによってやむなく結婚式を欠席することに。残念な気持ちもあるが、丹精込めて描いたウェルカムボードがどのように飾られたのかを楽しみにしていたそう。

しかし! 結婚式当日はおろかそれ以降も「ありがとう、届いたよ」などの連絡が一切なかった……(たしかに私も同じ立場だったらせめて写真の一つでも送ってほしいと思う)
さらには、後日出席した共通の友人からは「うそ! あれクリエイターXが描いたやつだったの!?」と驚かれる始末。

クリエイターXは言う、「せめて、お礼くらいは言ってくれ……」と。



わたしが思うに、この事例の場合、クリエイターXにとっては、お金の報酬が無いことよりも、気持ちの報酬が得られなかったことの方への不満が大きかったのではないだろうか。お礼の一言も貰えなかったことで、気にしていなかった「無償でやったこと」がより引っかかっているように感じる。

もし私だったら「ウェルカムボードどうだった?(にっこり)」とありがとうの恐喝をしてしまいそうだ……。


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Written by ゆとりフリーター
ゆとりフリーター

1995年生まれの高卒フリーター、音声配信者。21歳の頃、実家の押し入れから音声配信活動を開始。
配信中の番組『ゆとりは笑ってバズりたい』ではバズるにはどうしたら良いか試行錯誤している。現在の番組フォロワー数は3万人。
JAPAN PODCAST AWARDS 2020 ベストパーソナリティ賞ノミネート。
Radiotalk番組『ゆとりは笑ってバズりたい』:https://radiotalk.jp/program/1877
Twitter:@yutori_radio_ 
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