保養とアートの宿「大黒屋」
本業は“お片付けの先生”である整理収納
コンサルタントの本多さおりさんが、
3割本気で「ホテル評論家」を目ざしているという雑談から始まった本連載。
「暮らし」を愛してやまない本多さんならではのホテル選びをお楽しみください。
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宿が好きなので、私の手帳には「泊まってみたい宿リスト」のページがあります。
もう何年もお世話になっている美容師さん(40代男性)に教えてもらった、那須の板室温泉にある「大黒屋」もそのリストに入っていました。
私事ですがもうすぐ妊娠9か月になりまして、いよいよ夫婦ふたりで過ごす自由な時間も残りわずかに。
出産前に最後の小旅行へ! ということで、マイ宿リストを開き旅先を検討しました。
1泊2日なので、埼玉からそれほど遠くなく車で行けるところ……「やっぱり那須だな!」
那須は学生時代から毎年必ず訪れる大好きな場所です。さらに今年はすでに3回目(第2回でご紹介した「二期倶楽部」も那須です)。
それでも飽きずに通ってしまうのは、自然・美味しいもの・遊びがバランスよく楽しめるからだと思います。
そんな那須塩原市の板室温泉にあります「大黒屋」を予約して行ってまいりました。
“保養とアートの宿”である大黒屋では、館内で月替わりの展示を見ることができ、滞在しながら敷地内のいたるところでアート作品に触れることができます。
宿には美しく手入れされた庭園、そこから少し下ったところには透明な水が流れる那珂川もあり、散策も楽しいです。
今回私は「静かにくつろぎたい方におすすめ」という「梅の館」の1階(ベランダのある和洋室)を予約しました。
お庭とその向こうに広がる山々の緑を臨みつつ、図書室(宿泊者は自由に借りることができます)で借りてきた本を読んだりお茶を飲んだりしながら、本当に静かで柔らかな時間を過ごすことができました。
我が家の布団とはまるで寝心地の違う、上質なお布団。体を面ではなく点で支える「ムアツ布団」を採用していらっしゃるようです。
(大黒屋を取材したこんなページを発見しました)
朝夕のお食事はすべてお部屋で頂けます。ドリンクも事前にオーダーして食事と一緒に持ってきてくださるので、配膳の準備も短時間に適度な距離感のサービスがちょうどよく、お部屋でゆったり美味しいごはんを楽しむことができました。「お腹いっぱ~い!」とすぐにゴロンするも自由!部屋食の醍醐味です。(妊婦旅には最高)
夕食後に出していただいた「ほうじ茶プリン」が風味豊かで絶品でした。つるんと10個は食べられそう。
1日中利用できるサロンも素敵でした。
(こちらで毎月の展示作品を見ることができます)
お部屋から少し気分を変えて、好きな席で読書するのも◎。
そしてなんといってもこちらは源泉かけ流し温泉のお宿ですから、好きな時間にお風呂にゆっくり浸かれる大きなお楽しみがあります。
3種類のお風呂の中でも、私は「ひのきの湯」がおすすめです。朝目覚めてすぐに入ったのですが、熱めとぬるめのふたつの浴槽があり、交互にいつまでも入っていられそうな心地よさでした。
(こちらの温泉は40度前後のぬるめで柔らかいお湯なので、赤ちゃんでもOKとのことです)
チェックアウトは10:30と少し早めですが、チェックインは13:00からできますので、早めに到着して散策や温泉、読書に昼寝……気ままな過ごし方で保養の時間を満喫されるのをおすすめします。
お食事はお部屋で気兼ねなく頂けるし、温泉は赤ちゃんも浸かれるとのことなので、産後また再訪したいお宿です。
●近隣の観光スポット「乙女の滝」
大黒屋から車で10分ほどの場所にある乙女の滝は、滝つぼのすぐそばまで歩いて天然のミストシャワーを浴びることができます。小雨降るあいにくのお天気でしたが、胸いっぱいに深呼吸してリフレッシュできました。
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