【ひとり旅】自分の“好き”に出会って、求めて in 長野・松本
誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。
初めまして。
ひとり時間を提案するメディア「おひとりさま。」を運営している、おひとりプロデューサーのまろです。
この度、WANI BOOKOUTさんで、新連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」をスタートすることになりました。念願のひとり旅連載、嬉しい〜!
私が愛してやまないひとり旅、そして日本各地の街の魅力をお届けすることで、一人でも多くの人がふらっと「ひとり旅、行ってみようかな」と思える連載にしていきたいと思っています。
第1回目は「“自分の好き”に出会えた、松本ひとり旅」です。
※掲載している情報は、2024年4月現在のものです。店舗情報は変更となる場合がございます。旅行の際は、事前にご確認ください。
ひとり旅だから見つけられた“本当に好きなもの”
私は、とにかく旅が好き。誰かと行く旅も、ひとりで行く旅も両方好きです。
でも、それぞれ違う良さがあって、ひとり旅ならではの魅力もある。中でも、自分の本能のままに歩くからこそ、“私が本当に好きなもの”に出会えるというのは、大きな魅力のひとつだと思っています。
私にとって、それが“民藝(みんげい)”でした。
民藝とは、名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具のこと。大正時代、柳宗悦らによって“民藝運動”が提唱され作られた生活道具は美術品にも負けない美しさを持っていて、「美は生活の中にこそある」と唱えられました。
そうは言っても、なんだかお堅い、難しそうという方も、もしかしたらいるかもしれません。実は私も民藝とは縁遠かったひとり。そんな印象を変えてくれたのが、長野県・松本でした。
“美しいものが美しい” 自分の直感を信じられた「松本民芸館」
最初のきっかけは、「松本民芸館」。
もともと、古き良きものへの興味関心が高まっていたのですが、泊まっていた旅館に近かったこともあって、ふらっと入ってみたんです。
すると、入ってすぐ、民藝館の創設者・丸山太郎氏の言葉に胸を打たれました。
「美しいものが美しい」
なぜ良いのか、誰が作ったかという説明で物を見るのではなく、自分の直感で美しさを感じてください、と。この言葉に出会い、民藝について知らなくたっていい、とにかく自分の物差しで見て回ろうと思いました。
▲一番左はメキシコのお皿、右2つは伊万里焼。“国境”もない陳列になっています。
館内には、丸山氏が収集した日本各地、世界各国の民藝品が数々並べられているのですが、その物と土地の名前を除き、説明は一切ありません。だからこそ、“その物”を見ることにまず集中できる。そして、気になったものは自分で調べるスタイルで鑑賞を楽しめるんです。
▲世界各国の櫛
ひとりだからこそ自分のペースで歩き回って、なんだか惹かれるなと思った物の前では立ち止まり、時々スマホで調べて、じっくり時間をかけて眺めました。
日常で使う櫛、手袋、蓑の、なんと美しいこと! 旅先で、滅多に見られない絶景に感動するのもいいけれど、日ごろ目にするものこそ、自分がいいなと思うものを揃えて、毎日“絶景”を愛でられたら、なんていいだろうと思いました。
松本民芸館
〒390-0221 長野県松本市里山辺1313-1
TEL:0263-33-1569
定休日:月曜
公式HP:https://matsu-haku.com/mingei/
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