【前編】大人気!あの「食べログ」No.1レビュアー・うどんが主食さん 初のロングインタビュー!

【前編】大人気!あの「食べログ」No.1レビュアー・うどんが主食さん 初のロングインタビュー!


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BOOKOUTジャーナルとは
 
知られざる想いを知る―。
いまいちばん会いたい人に、
いちばん聞きたいことを聞く、
ヒューマンインタビュー。
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文/葛山あかね

udongasyushoku

「今日は、どこで何食べよう?」
「女子会するならお洒落で美味しい店!」
「家族でワイワイと食事ができる店は?」
「彼女を連れて行ったら格好いいと思われる店が知りたい」──。

美味しいものが食べたいとき、多くの人が活用するのが「食べログ」だろう。
ご存知、お店選びに失敗しないためのグルメサイトであり、およそ85万軒もの飲食店が掲載されているという。
そんな人気サイトにおいて、No.1フォロワー数を誇っているのが〝うどんが主食〟さんだ。

彼が足を運び、高い評価をつけた店にはたちまち客が殺到し、予約が取れない人気店となるほどの影響力をもっている。グルマンと呼ばれる各界著名人も彼の舌を信頼し、メディアへの登場も増えつつある今日この頃────。

うどんが主食さんって誰?
一体、何者なの?
その素顔に迫りつつ、せっかくの機会ゆえ、誰でも手軽に行けそうな美味しいお店も教えてもらうことにした。

その日、現れたのはスラットした細身の男性。年間600軒ものレストランや料理店を渡り歩くツワモノゆえ、恰幅がよくて、どちらかといえばがっしりと大きな姿形の人物像を想像していたのだが、うどんが主食さんは背が高くスマートな人だった。

レビュワー生活は、高田馬場にある一軒のうどん屋から始まった

「15年くらい前に、仕事の都合で家族と離れて一人暮らしをすることがあって、そのときご飯を作るのもいいけど、たまには外食でもしようかなと。当時は、今のようにインターネットのグルメサイトはそんなにありませんでしたから、自力で調べて高田馬場にある一軒のうどん屋に入ったんです。そうしたらこれが思いのほか美味しくて。昼も夜も毎日のように通うようになったんです」

その名の通り、うどん好き。小さい頃から「あいつは食い意地が張っている、と周囲の人から言われるほどだった」といううどんが主食さん。徳島の田舎で公務員の家庭に生まれ、ご馳走といえば讃岐うどんか、中華そば。なかでも讃岐うどんは特別で、これさえあれば何もいらないほどのうどんフリークだったそうである。

「2008年くらいに食べログの存在を知って、自分が行ったことのある美味しかったうどん屋さんを調べてみたんです。そうしたら点数がすごく低かった。『こんなに美味しいのにどうして?』と思って。僕が好きなお店が『もっと評価されてほしい』という理由から食べログを始めてみたんです。

最初は、自分の備忘録という感じだったんですけど、途中からサイトの中でもっと目立ちたいという欲望が出てきて(笑)。どうすればフォロワー数を増やせるのか、アクセスランキングの上位に食い込めるのかと考え始めた。たくさん店に行けばいいのか、それとも有名なお店や高い店、話題のレストランに行けばいいのか、といろんな仮説を立てて、全部試してみたんです。

結局のところ、いまだにどれが正しいのか分からない(笑)。でも、そうこうしている間にいろいろな店のデータが蓄積してきて、今があるのかなと。まあ、好きで始めたことです」

あだ名は〝Mr.ノンデリカシー〟。
ウソが言えない。だからこそ信頼される。

訪れるのは1年間におよそ600軒もの料理店。食べログを始めた2008年から単純計算すると、これまでに5400軒もの店を訪れたことになる。カレンダーには訪れる店の名が並び、スケジュールは毎日びっしりだ。

「もう歳だから月・水・金の週三回くらいに抑えたいんですけど、やっぱりだめですね。ほぼ毎日、どこかで何かを食べることになっちゃいます(笑)」

食事は1日1回。ただ、仕事仲間や取引先の相手にランチに誘われると「ついつい食べちゃうから、結局1日2回になることが多いけど」、基本的には夕食だけというスタンスをとっている。空腹できちんと食事に向き合いたいからだと、うどんが主食さんは言う。

「だからこそ、美味しくないものを食べたくないんです。まずいものを食べると本当に腹が立つ(笑)。だって1日に1回か2回しか食べないのに、美味しくなかったり、楽しくなかったら嫌でしょう?

僕ね、食べることになると本当に空気が読めなくなるみたいで。友達にはMr.ノンデリカシーと呼ばれています。食べることに関して、ですけどね。ほかのことは意外とどうでもいいというか、何でも受け入れられるんですけど、食が絡むと異様にエキサイトしちゃうんです(笑)。

たとえば、いろいろなところで美味しいと話題の店に行って「ん?」「これ、本当に美味しいの?」と思っても、多くの人はなかなか正直に言えませんよね。でも僕は「それがどうした?」って思う。食べログで大多数が高得点をつけていても疑問に思ったり、美味しくないと感じたら、低い点数をつけて、率直な感想を書いてしまうんです。

食べログという公の場で、情報を伝える立場にあるんだから、そこは正直に書かないといけないと思うんです。人の意見に引っ張られないようにするっていうのかな。そうやって今までやってきた。僕を評価してくれている人がいるとしたら、そこだと思います」

うどんが主食のステッカーは、美味しい店の証?

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たまに、うどんが主食さんのステッカーが貼ってあるお店を見かけますが、あれは「ここは旨い!」というお店にあげているものなんですか?

「もともとあのステッカーは、僕がプロデュースした〝うどんが主食の讃岐うどん〟を販売・発送する箱に貼るために作ったものなんですが、作りすぎて余ってしまって。仕方がないから最初は僕が好きで仲良くしてもらってる店に「貼ってよ〜」と言ってお渡ししてたんです。店主に「いらねーよ」とか言われながらも無理に貼ってもらってました(笑)。でも、最近はシールが欲しい、売って欲しいと言ってくる方々もいて。もちろん絶対売らないし、あげませんよ。むやみに貼られても困るしね。

でも仕事関係の人にも配ったりしているから、たまに「そんな店行ったこともないのに!」ってところに貼ってあったりもします。まあ、僕が食べログに美味しいと書いていれば、それは自らステッカーをあげた店で、もちろんオススメですよ」

うどんが主食さんオススメ part 1

ランチにおすすめの店ベスト3

1位 「丸香」(東京・神保町)

marukouhp

本場香川県で出しても遜色なしの讃岐うどんが食べられる。麺も出汁も完璧!おすすめは「かけ」と「ちくわ」。
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000629/

2位 「くろぎ」(東京・湯島)

kurogi

夜はなかなかハードルの高い懐石料理屋だが、ランチなら手が届く!
炊き立てご飯を鯛の胡麻和えで食べる「鯛茶漬け」は必見。要予約。
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13094789/

3位 「とん太」(東京・高田馬場)

tonta

何度も足を運んでいるとんかつ屋。驚くほど柔らかな肉からにじみでる濃厚な旨味といったら!
いつも食べるのは「特ロースかつ」。
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130503/13003984/

後編は、11月16日更新予定です。
お楽しみに!

【PROFILE】
うどんが主食(うどんがしゅしょく)
2008年頃から食べログにてレビューを書き始める。
その的確な文章とクオリティーの高い写真が話題となり、現在、NO.1のフォロワー数を誇る。
年間600軒以上の飲食店を食べ歩き、その評価は各界の著名人からも信頼が厚い。
最近ではTV、ラジオ、WEBなどメディアへも出演し、活動の幅を広げている。