【後編】宝塚歌劇団 小柳奈穂子さんインタビュー

【後編】宝塚歌劇団 小柳奈穂子さんインタビュー


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BOOKOUTジャーナルとは
 
知られざる想いを知る―。
いまいちばん会いたい人に、
いちばん聞きたいことを聞く、
ヒューマンインタビュー。
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―【前編】はこちら―

 

撮影/長谷川 梓
文/石井 美輪

 

大学4年生で宝塚歌劇団に入団。
卒業前から仕事をスタート

―そして、見事に慶應大学に合格。
大学入学後はアルバイトでお金を稼ぎながら、念願の“思う存分、趣味生活”に突入。

「それこそ、縁があって小劇場の製作をやらせてもらったりして。小屋を抑えて、チケットを売って、宣伝して、お金を計算したり、照明や音響の仕事を手伝ったり。大変ではあったものの、それはもう毎日が楽しくて。何のために慶應大学に入ったのか、私はスッカリ忘れてしまうわけですよ(笑)」

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―そんな小柳さんが「そうだ、私には宝塚があった!」と思い出すのは、就職活動を考え始めた大学三年生の時。そして、宝塚の人材募集の広告を見つけた小柳さんは即応募。そして、合格。それが大学三年生の冬。単位をほとんど取得していたのと、ゼミの先生の厚意で、大学4年生になる頃には宝塚へ。卒業する前から宝塚歌劇団での仕事をスタートさせていたというから驚く!

「宝塚での仕事は大変ではありましたが、私はお金のない小劇団で製作のお手伝いを経験していたので、それこそ“区民館の抽選に行かなくても劇場や稽古場がある!”“チラシも折り込まなくていいんだ!”と。逆に“なんて恵まれた環境なんだ!”と感動するくらいだったんですよ(笑)。

逆に戸惑ったのが“君は何がやりたいんだ?”“どんなものを温めているのか?”と良くも悪くも作家性を求められたことなんです。そもそも、自分には物語を生み出す才能がないから“あるものに一味加えてカタチにしたい”そんな思いで脚本家を目指し始めたので。どちらかといえば“与えられたものをやる”のが得意なタイプなんです。私も戸惑いましたが、劇団もまた戸惑ったと思いますよ。“なんだ、この子はやりたいことも温めているものもないのか!?”と(笑)」

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