ふたごと緊急転院 【妊娠編】
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舞台や雑誌などエンタメ業に携わる
YURIさんが、双子の子育てを
あったかくもちょっとコミカルに綴ります。
子育て1年生さんにも役立つ実用もお伝えします。
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こんにちわ。
今回は、また【妊娠編】と題しまして、出産間際のお話です。
32週目から切迫早産のため安静を余儀なくされ、きんかん中毒に悩まされていた管理入院生活(以前のブログ参照)も、2週間が過ぎようとしていたある日。
エコーでのチェックや、お腹に機械を2つ括りつけてのモニターチェックなどが一通り終わり、のんきにテレビを見ていると、担当の先生がやってきて、「今日、旦那さん来る?」と聞かれました。
「はい。お昼頃来る予定です。」と答えると、「そう、よかった。じゃあ、ちょっと話があるから、来たら声かけてくれる?」「え。なんですか!?」「うーん。来たら一緒に説明するよ。」と、カーテンの向こうに消えていきました。
は? なに? 何で今言わない?
よく医療ドラマなどで、「ご家族の方もご一緒に」と、医者が患者によくない宣告をするシーンが頭をよぎり、一瞬時が止まりましたが、イヤ、お腹の子たちになんかあったら、もっとなんかなってるはずだし、先生の表情はそこまで暗くなかったような…イヤ、目を合わせてなかったかも!?…など頭はぐるぐる不安でいっぱい。
とりあえず、旦那さんに一刻も早く来るように連絡し、到着した瞬間、急いで看護婦さんに声をかけると、「こちらで待っててくださいとのことです。」と、案内されたのは、ナースステーション横の個室。
今まで、話は全て病室でしていたのに、なぜ今回だけ個室!?と、夫婦で動揺しているところへ先生登場。
そして、第一声「いや~マズイことになったよー」と言いました。
マズイコト!?!?
顔面蒼白になった私と旦那さん。
なんとか気持ちを持ち直し、先生からの説明を聞くと、どうやら、Ⅱ児(後の次男、おうちゃん)の成長が止まっていて、栄養がちゃんといってない疑いがあり、このままこの状態が続くようだと、緊急にお腹から出さないといけなくなる可能性があるとのこと。
そして、問題はそこからで、今この病院では、小児科の管轄のNICU(新生児集中治療室)に双子2人分は空きがなく、緊急出産になった場合、対応しきれないので近くの系列病院に転院しなくちゃいけなくなってしまった。と。
先生は、「このまま様子見で大丈夫かもしれないけど、やはり最善を尽くすためには転院がベストだと思います」と言い、なんとかならないかと小児科とバトルしたことや、自分が出産を担当出来ない悔しい思いを話してくれました。
“マズイこと”って、ふたごの状態のことじゃなくて転院のこと?ちょっと、先生、人騒がせ!と、思いながらも、妊娠初期からお世話になっている先生に信頼を寄せていたので、転院はとても残念でしたが、次男くんの命が関わっていてはそうも言ってられず、とりあえず、転院先のベッドが空くのを待つことになりました。
栄養が滞ってるとは思えないくらい、お腹の中でボコボコ元気に動いている次男くん。
出産って色々起こるな~無事に生まれるってほんと奇跡なんだな~、しかしそんなことまでわかる最新医療技術ってすごいな~等と色々な思いでいると、早速、次の日の早朝、「OKが出たから、お昼前には移動するから支度しといて」と、急な通告が。
一応、緊急扱いということで、ストレッチャーに乗せられ、担当の先生と、慌てて駆けつけた旦那さんと共に、救急車で転院先の病院へ。
まさに、まな板の上のコイ。
不安な気持ちに押しつぶされそうになりながら、ガチャガチャと揺れるストレッチャーの上で、先生と旦那さんの会話に相槌を打つのが精一杯でした。
そして、微かによぎる不安要因、もう1つ。
転院先の提携病院は、ハイリスク出産を得意としてる病院のため、医療技術にはなにも不安はないものの、そこは都内でも有名なセレブ病院。
しかも、入院するのは個室。
おいおい、大丈夫なのか出産費用。
と、いうことで、続きはまた次回!
当時、担当の先生が検診の度に描いてくれたお腹の中のふたごの図。なぜかノックアウト顔。
最近のはるおうくん。
覚えたての「よろしくお願いします!」を、ヤクルトが欲しいだけでも連発。
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