これからを生きるすべての“大人”に贈る、 「大人だからこそ忘れないでほしい45のこと」


人間が成長するために一番大切なことは、“素直さ”です。理想を言えば、先生に言われればなんでも必死になってやっていた、小学校低学年、とりわけ小学3年生のころの、まっすぐな心です。他人の意見や忠告を聞き入れない人は、この“素直さ”に欠けているといえるでしょう。

ですから、もしみなさんが自分から相談をもちかけたり、あるいは専門家や先輩の話を聞いた際には、少しでも結構ですから、素直にそのアドバイスを取り入れてみるようにしてください。ポイントは、そのアドバイスを永続的に取り入れようと身構えるのではなく、「とりあえずやってみる」という気軽さです。

私が提唱する3色ボールペンの学習法でも、せっかく「こうするといいですよ」とお伝えしても、概念だけを理解して、実際には3色ボールペンを使わない学生の方が多い。しかし、その中でも「とりあえずやってみる」精神で、実際に3色ボールペンを使い始める学生というのは、チャレンジ精神にあふれていますから、実際に勉強面でも伸びていく傾向にあります。

ぜひ、小学3年生の“素直さ”を持って、アドバイスを聞き入れるようにしてくださいね!

たいていの人は、「傷つけられた」ことはよく覚えていても、「傷つけた」ことはすぐに忘れてしまうもの。なぜなら、「傷つける」ことは自己防衛のために“本能的”にやってしまうことだからです。

ただし、度が過ぎると滅入ってしまうので、その加減も注意が必要ですが、「あの時は自分が悪かったかもしれないなあ」「ちょっと言い過ぎたかも」といった具合に、冷静な判断の上に過去のことを思い出すことができるようになりましょう。私など、40年前の出来事すら、思い出すことがあります。「なぜ、あんなこと言ってしまったんだろう」と、今になってようやく冷静に思えるようになりました。もちろん「40年も経ってきづいたのか?」というツッコミは、甘んじて受け入れる所存です(笑)。

『論語』に「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉がありますが、“言い過ぎ”には注意を払いたいものです。「ひと言言い過ぎた!」というのは、ひと言足りないよりもずっと悪質で、取り返しがつかないケースも多くあります。

他人を傷つける一番の凶器は、やはり言葉です。そして、他人だけでなく自分自身を傷つけるのも、同じく言葉なのです。もし、言葉のセレクトに迷ったときは、必ず一呼吸置くようにしましょう。

今の時代、相手が「傷ついた」と言えば、それはハラスメントです。言葉のセレクトには最新の注意を払い、自分の本心を「ものは言いよう」に言い換えられるだけの“語彙力”を身につけておくようにしましょう!


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