旅先からの手紙

旅先からの手紙



自分で包んで手作りのカードを添えれば、
ちょっとしたプレゼントも特別なおくりものに早変わり。
イラストレーター杉浦さやかさんに教わる
かんたんカード作りとラッピングのアイデア。


コロナ禍になってからはなかなか思うようにはいきませんが、
家族3人とも旅行が大好き。
夫が海外が苦手で(言葉や食事が不自由なのがツラいらしい)
国内に限りますが、 実家の佐賀を起点に温泉旅行も頻繁にしていました。

旅に出ると、私が一番早く目を覚まします。
普段4時起きの生活をしているので、旅先でも5時前には目覚めてしまう。
家族が起きるまでの2~3時間は、一人きりの自由な時間。
温泉があれば朝風呂に入ったり、持っていった本を読んだり。
それから手紙の返事がたまっていたら、その時間に書くこともあります。
静かできれいな部屋で手紙に向かうと、かなり集中できて
これが意外といいのです。
最近はめっきり手紙を書くことも減ってしまいましたが、
ハガキなどで季節のお便りを出すいい機会です。
たいがいのホテルにはレターセットやポストカードが置いてあり、
わざわざ持っていかなくとも書けてしまうのがうれしい。
住所さえスマートフォンに入れておけば大丈夫。
クラシックホテルだと写真の素敵なカードだったりするので、
それを使って近況などをしたためます。
フロントに頼めば切手が買えてそのまま投函まで託せるし、
平日なら近場の郵便局で風景印を押してもらうのも素敵。

 

ここ数年毎年夏に出かけていたのが、宮崎の「フェニックス・シーガイア・リゾート」。
昼間は娘のプール三昧に付き合い、朝に夕に温泉に入り、
のんべえ夫婦で夕方からはお酒をゆったり飲むのがなによりの楽しみ。
ほぼホテルから出ないで2泊3日を過ごします。
退屈するかと思うと全然そんなことはなく、館内散歩だけでかなり楽しめる。
中でも私と娘のお気に入りは「レタールーム」。
カフェや読書が楽しめる宿泊者専用のテラスラウンジ「風待ちテラス」の奥に、
手紙を書く専用のお部屋があるのです。
クラシックなスタンプや色数たっぷりの色鉛筆、カードや便箋、封筒など
手紙に必要なものはすべて揃っています。
ここで母娘でお互いに向けて手紙を書くのが恒例になっています。
お互い少し離れた席でイラストを入れたりスタンプを押して手紙を書き、
室内のポストに投函。旅から帰って届くのを楽しみに待つのです。
ここでは未来への手紙も書くことができて、
自分や大切な人に宛てた手紙を最大20年間、保管していてくれる。
未来の自分と娘宛てに書いて、20年後に一緒に手紙を取りに行くのも やってみたいなぁ。

同行者同士でお互いに手紙を出すのは、旅のいい思い出になります。
かつて女4人で関西を旅をしたとき、宝塚大劇場内に郵便局の臨時出張所があるのを発見。
レビューの絵柄の風景印をどうしても押したくて、4人でテラスでハガキを書き、
お互いに出しっこしました。
これがまぁ、楽しかったこと。
旅先からの手紙は、自分宛てに書くこともあります。
海外だと切手がきれいなので、旅の日記を描き込んで自宅に送付。
帰国後にそのカードを旅日記に貼ったり、アルバムに入れたり。

今年もまだ遠くへの旅行はむずかしいご時世ですが、
近場で夏を楽しみたいと思います。
そんな時にはイラストをちょっぴり添えて、
大切な人に夏のごあいさつを送るつもりです。

【夏モチーフ】
ダウンロードはこちら

*次回は8月6日(金)更新予定です。

Written by sugiura sayaka
杉浦 さやか

杉浦さやか(すぎうら・さやか)/1971年生まれ。日本大学藝術学部美術学科卒。大学在学中の1993年よりフリーのイラストレーター。
独自のタッチと視点で描くイラストエッセイが人気を博し、街歩き、旅、映画、おしゃれなど様々なテーマで執筆。『週末ジャパンツアー』『上海を歩こう』『はじめてのハワイ』『おたのしみ歳時記』(小社)、『スクラップ帖のつくりかた』(KKベストセラーズ)、『ニュー東京ホリデイ』(祥伝社)、『うれしいおくりもの』(池田書店)、『おやこデート』(白泉社)など著書多数。
Instagram
@sayaka_sugiura 

Twitter
@saa_aya

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