ふたごのよさ

ふたごのよさ


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舞台や雑誌などエンタメ業に携わる
YURIさんが、双子の子育てを
あったかくもちょっとコミカルに綴ります。
子育て1年生さんにも役立つ実用もお伝えします。

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こんにちわ。

毎度毎度、ふたご育児の大変さを吐露してきましたが、ここらで、ふたごは大変なだけではないぞ。ということをお伝えしようと思います。

よくまわりから、「ふたごちゃんは大変さも2倍だけど、かわいさも2倍だからいいわよねぇ~」などと言われるのですが、その度に、「いやいや、大変さは2倍じゃないからーっ!!2人同時進行育児の大変さは単純計算じゃないから~っ!」と心で叫んでいたのですが、同じことをよく言われるというパパさんと、
「まてよ。大変さは10倍、いや20倍くらいだけど、はたしてかわいさは実際何倍だろう?」
という不毛な討論を本気でしたことがあるのですが、結論は【子供1人分のかわいさ】×2、プラス、【2人のコラボレーションのかわいさ】だから、3倍じゃないか?という結果に落ち着きました。冷静。

でも、その【2人のコラボレーションのかわいさ】は、ほんとうにふたごならでは!
兄弟・姉妹のそれとはきっとまた一味違うキュートさです。

たとえば、おそろいの洋服。
出産前は、別にふたごだからっておそろい着せなくてもね~とあまりこだわってなかったんですが、産まれたら、同じものが2コ並ぶかわいさに目覚め、おそろいを着せたい欲求が止まりません。

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(このマヌケ柄は大人じゃ着こなせません。壁をはうクモに夢中の図。)

と、いうか、買うときにあえて別々のデザインを選ぶほうがめんどくさいので、必然的にそうなるというだけの話なのですが、Carter’s(カーターズ)などの海外モノのかわいい柄で、タコさんとカニさんなんて着せた日には、ここにふたごの醍醐味が集約されてる気すらしてきます。

そして、【2人のコラボレーションのかわいさ】は、それだけではありません。

最近、うちのふたごは1歳半を迎え、2人で遊ぶことが多くなってきて、2分に1回ペースでおもちゃの奪い合いをしているのですが、先日、先にそのおもちゃで遊んでたのがはるちゃんだったので、「今はるちゃんが遊んでるから、あとで貸してもらおうね」と、おうちゃんに言うと、はるちゃんが一瞬考えた顔をしてテクテクとおうちゃんに歩み寄り、「ドージョ!」といっておもちゃを渡したときには感動すら覚えました。

そう。
なんといっても、2人の仲の良さというか、息の合い方というか、絆のようなものが見えたときに、本当にふたごっていいな!と、親のこちらが羨ましくなるほど。

別々のおもちゃで遊んでいても、事前になんのコンタクトもとっていないのに、示し合わせていたかのように、同時に、ポイ。ポイ。と交換したりします。

夜寝ていても、気付くと、よくそれで起きないね。というくらい絡み合ってたりします。

2人で抱きついたり、追いかけっこをしたり、カーテンいないないばぁをやり合っている姿などは日常茶飯事。なにが楽しいのかただ爆笑し合ってるときもあります。

もちろんライバル心もあるらしく、どちらかがホメられてたりすると、ボクも!という感じで、そのとき自分が得意とするペンギン歩きや、“いいお顔”を負けじと披露してきたりしますが、先日、保育園の先生に聞いた話。

おうちゃんがお友達にぶつかって尻もちをついて泣いていたら、はるちゃんが自分の遊びをやめてトコトコそのお友達に近づき、ダメでしょ!といわんばかりににらみつけたあと、おうちゃんのところへ行きイイコイイコしたそうです。

うつくしき兄弟愛。
いいぞ!ふたご!

こんな光景もふたごならでは。ワンワンハーネス。

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Banner design&Illustration:CHALK BOY
http://chalkboy.me/

 


Written by YURI

YURI(ゆり)/ライター・舞台演出家
学生時代からストリートダンスをはじめ、ダンサーとして活動。ケガにより現役引退後、ダンサーとしての経験を活かし、演出・制作など、数多くのダンス公演に関わる。2005年からダンス舞台の演出家として活動。ダンス舞台のプロデュースなども手掛ける傍ら、ダンス専門誌の編集・ライターをはじめ、さまざまな分野の、書籍、web、などのライターとして活動中。
2014年3月。アラフォー真っ只中、二卵性の男子ツインズを36週で出産。

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