【INTERVIEW】オルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城が体当たりで挑むドラマ『秘密を持った少年たち』がいよいよ来週金曜からスタート。アーティストとして抜群のオリジナリティを持つ彼らだが、この魅惑的な物語と、そして芝居と今どう向き合っているのか?

【INTERVIEW】オルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城が体当たりで挑むドラマ『秘密を持った少年たち』がいよいよ来週金曜からスタート。アーティストとして抜群のオリジナリティを持つ彼らだが、この魅惑的な物語と、そして芝居と今どう向き合っているのか?


7人それぞれに聡明で、チャーミング。オルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城が今秋のDRAMA DEEPをジャック。メンバー全員体当たりで挑むのは、金曜深夜にふさわしい妖艶で過激なエロティックサスペンスドラマ『秘密を持った少年たち』。”夜行”と呼ばれる吸血種族であることを隠しながら、バンド『404 not found』メンバーとして夜な夜な生への実感を求め音楽を鳴らす少年たち、という役どころを個性豊かに演じている。撮影真っ只中の彼らに話を聞いた。

撮影/浦田大作 文/田畑早貴

(写真左から)米尾賢人/KENT、竹内黎/Ray、西田至/ITARU、佐藤海音/S、伊藤圭吾/KEIGO、齋木春空、冨田侑暉
※以下、名前表記は俳優名で統一。ただしメンバー間の会話では口語を優先し、アーティスト名表記とする。

 

――この度はプラスアクト初登場ということで、改めて『龍宮城』について自己紹介をお願いできますでしょうか。

竹内「はい! 僕たち龍宮城は、オーディション番組『0年0組 -アヴちゃんの教室-』から生まれた【オルタナティブ歌謡舞踊集団】です。バンド・女王蜂のアヴちゃんがプロデュースをして下さっていて、楽曲やステージ、衣装、メイクなど全てをアヴちゃんに手掛けて頂いております。僕たちの特徴としては、やはり”世界観”だと思っていて。単に人の明るい部分だけに触れるような曲ではなくて、幸せではない部分だったり、不安だったり、恐怖っていうものもしっかりと歌詞や踊りにして伝えていく。自分たちの心の底から伝えたいことを伝える。そういう世界観を持った唯一無二のグループだと思っています。よろしくお願いいたします」

(一同深くうなずき拍手)

――素敵な自己紹介をありがとうございます。龍宮城は、今年1月に放送された鮮烈なオーディション企画を経て、5月に7人でメジャーデビュー、今月(取材は9月初旬)は1st EPのリリースやライブツアーも控えるなど既にめまぐるしい日々の只中にいらっしゃるかと思いますが……なんと10月にはメンバー全員出演のドラマ『秘密を持った少年たち』の放送がスタートします。出演のお話を聞いた時、みなさんの雰囲気はいかがでしたか。

西田「お話を頂いたのはもう結構前のことで。もともとメンバーの中には最初から演技に興味を持ってる人もいましたし、自分たちも音楽だけではなくて他のことにも挑戦したいと、オーディションの時からずっと思っていたので、凄くみんな前向きな気持ちでいました」

――作中、みなさんは”夜行”という所謂ヴァンパイアとして生きていますが、彼らにも普通の人間と同じように過去があり、今があり、それぞれ抱える秘密や葛藤があり…それは人間ドラマそのもので。そこで今回演じる少年たちの人物像と、改めてみなさんご本人のお人柄についても知るべく、他己紹介をお願いしたいです。まずは西田さん、佐藤さんは普段どんな人で、佐藤さん演じる主人公・玲矢はどんな人物でしょうか?
(※
以降、佐藤→冨田→伊藤→米尾→齋木→竹内→西田の順に紹介)

西田「そうですね……S(佐藤)は普段は人懐っこくて、明るくて……(沈黙)」

(一同笑)

竹内「え…そんなに紹介することない?(笑)」

西田「ああでも、周りのことをよく見ていて、オーディションの時からそうなんですけど、みんなのことを凄く考えてくれる存在です。(佐藤演じる)玲矢は、ぱっと見は臆病で気弱な少年なんですが、その分というか、思いが強くなった時には周りが見えなくなったりもします。でもそれは大事な時にはしっかりと行動出来るということでもあって。そういう芯の強さはS本人と重なるところです」

佐藤「(冨田)侑暉は…そうですね。気遣いが出来る男で……」

冨田「(佐藤を凝視)」

齋木「いや目力えぐいだろ(笑)」

佐藤「(笑)。あんまりみんながやりたがらないこととか、ちょっと面倒くさいなと思ったことを率先してやってくれたりします。最後部屋を出る時に周りを確認してから出てってくれたりとか。そういう細かい気配りがよく出来る人です。(冨田演じる)ヒカルは、最初は結構気難しい印象で、他人に対して心を閉ざしてるような感じ。いや、心を開いた人には情が熱いし優しいんですけど、そうでない人には結構冷たい感じがありますね」

ーーここまでおふたりとも、メンバーご本人のことより役柄についてのほうが流暢ですね(笑)

竹内「たしかに、やばい!(笑)」

冨田「あれ僕らほんとは仲悪い?(笑)」

ーー本人の前で話すの気恥ずかしいですよね…(笑)。では続いて冨田さん、お願いします。

伊藤「(変顔)」

冨田「まあそうですね、今見てもらってもわかると思うんですけど、KEIGO(伊藤)はよくこうやって笑かしてくれる、うちのリーダーです。だけど、一番おっちょこちょいですし忘れ物とかよくする感じもありますね。でもほんとにメンバー想いで。歌とかダンスでも、メンバーが出来ないことがあったら率先して、出来るまで丁寧に教えてくれます。(伊藤演じる)和馬は、作中の夜行バンド(以下『404』)内のカーストで言うと一番下で、どちらかというといじめられっ子。 あんまり自分の意見も言えなくて溜め込んじゃうような性格なんですけど『404』に対しての思い入れは特に強くて、優しい。そういう根底にある優しさがKEIGOに似てるなって思います」

伊藤「KENT(米尾)については、まあ人懐っこい性格で。よく一緒に料理するんですけど、KENTはそこで忠実に助手をしてくれる」

米尾「はは!(笑)」

竹内「どういう紹介(笑)」

冨田「たしかに、助手してくる」

伊藤「あとは常に歌ってたり、喋ったりしてるので、KENTがいたら場の空気は静かにはなんないかなっていう」

齋木「明るくなるね?(笑)」

伊藤「明るくなる(笑)。(米尾演じる)スーに関しては、基本『404』ではすみっこにいるというか、メンバー内でもちょっと俯瞰的に見てるタイプで、例えば争い事があればそれを抑え込むほうにいる。彼の中心にあるのは仲間想いな気持ちだと思いますけど、寡黙な男ですね」

米尾「次に(齋木)春空はですね、ファッションとか、とにかく見た目にもの凄い気を使っています。……あれちょっとまって(笑)」

(一同笑)

竹内「あ、終わり?(笑)」

齋木「ありえない…(笑)」

伊藤「まあまあ、(米尾の)言いたいことはわかるよ」

米尾「そう、結構色んなことに丁寧で。例えばダンスも、手の角度とか細かいところまで凄く意識してる。自分の中のルールみたいなのがあって、それをしっかりやり通す心の強さみたいなものが凄くあるんじゃないかなと、僕は思ってますね」

ーーとおっしゃられていますが、齋木さんご自身は同意ですか?

齋木「まあまあまあ、一応同意です(笑) 」

米尾「そんな春空が演じる雅人は、これはちょっと春空とも似てるところなんですけど、まず仲間想いで。みんなで話し合ったことをすぐに行動に移してくれたりします。彼は(伊藤演じる)和馬をいじめるというか、強く当たるようなところもあるんですけど、そこにも彼なりの強い気持ちがあって。そういう仲間への思いと自分の芯が、同じくらい強いところが凄く春空と繋がるなと、見ていて思いました」

齋木「Ray(竹内)は…なんだろう、人間想いというか。一度関わった人のことを凄く細かく見てるなって思うことが多々あります。その人の中身までしっかりと知ろうとしてくれてるのが伝わってくる感じ。あとは『自分に厳しく、他人に優しく』っていう言葉は、もうRayの言葉みたいな、Rayに当てはまる言葉みたいな、Rayのために出来た言葉みたいな」

竹内「めっちゃ褒めてくれる(笑)」

齋木「そんな存在ですね。人のために凄く尽くせる人です。それで(竹内演じる)葉は、ちょっとRay本人とは全く似つかないような人で。葉は他人をあんまり好いてないから、人のことをあまり知ろうとしない。本当にRayとは真反対にいるような人間なんですけど、Rayが演じているのを見てたら本当に葉みたいな人間にも見えるようになってきたので…やっぱ演技の実力が凄い……」

竹内「嘘つけ(笑)」

ーーでは最後に竹内さん、西田さんについて教えて下さい。

竹内「まずITARU(西田)は、本当に一緒にいて愛が深い人だなと思っていて。メンバーに対してはもちろん、スタッフさん含め周りの人みんなを本当に大切にしていることがよくわかる。あまり自分から喋り出すタイプではないですけど、何か答えを求めている時とか、悩んでいる時にITARUに話すと必ず自分なりに考えてくれて、いい答えをくれる。僕たちを一番包み込んでくれるような存在です。(西田演じる)慎一郎は、これはもう役決めの時から、慎一郎役にはITARUしかいないなと僕は思ってたくらいに、ITARUそのままの部分も結構あって。『404』はバラバラの個性が集まっているんですけど、誰ひとりとしてトラブルのないように全員を気にかけて、大切に想って生きている。そういうところが慎一郎の素晴らしさでもあり、彼が抱えている重さみたいなものでもあるのですが、『404』の核としてみんなを支えている人物だと思います」

ーーみなさんありがとうございます。では、お芝居についてもおひとりずつ伺いたいです。まずは主人公・玲矢を演じられる佐藤さん。初恋の人を救うために人間から夜行になってしまうという運命に翻弄される役どころで。中田秀夫監督とは、玲矢について何かお話しされましたか?

佐藤「まずは何より自分が玲矢をよく理解し、しっかりと彼を自分の中に落とし込んで確立していくことが大切だとお話し頂きました。今も現場で演技を重ねていくに連れて、自分の中でどんどん玲矢が作られていく感覚はあるんですけど、それでも監督が描く玲矢とは全てがリンクしてる訳ではなくて。中田監督の撮影の仕方が、現場でタイムリーに話をしながら作っていくイメージなので、僕としては一緒に作っている感じが凄くして楽しかったですし、演じやすかったです」

ーー佐藤さんご自身と玲矢には何か共通するところはありますか。

佐藤「そうですね、僕もそう気が強い方ではないので、普段思ったこともあんまり口にしないタイプなんですけど……でも一番(自分と重なるの)は、玲矢の好きなものに対しての思いの強さとか行動力の凄さ。アーティストを目指した時の自分と似ているなと思っています。自分も芸能の世界に入る時、あまり現実的には思えないまま新潟から出てきていて。親に自分の強い気持ちを伝えたところから始まって、今日ここまで来られているので、自分が好きなものに対して強くなれるのは凄く共感出来るところでした」

ーー夜行になってしまった玲矢に対して一番に寄り添うのが、西田さん演じる慎一郎です。ご自身では、慎一郎のことを『強くて優しい』という風におっしゃっていましたが、彼の強さをどんなところに感じていますか。

西田「夜行と言っても、やっぱり元々は普通の人間で。何か感情的になってしまう部分っていうのを、人間誰しも必ず持ってると思うんですけど、慎一郎は『404』の中でも夜行歴が長くて、生きている時間そのものが物凄く長い。色んな経験を経たからこそ、自己を律して、他己を優先する気持ちがあって。自分の気持ちを抑制してでも誰かのために行動出来るところが、彼の物凄く強い部分だなと思っています」

ーー先ほど竹内さんが『慎一郎役にはITARUしかいない』とおっしゃった時みなさん頷かれていて。長寿な慎一郎の貫禄なども、西田さんご本人と繋がるところですか。

竹内「やっぱり長老ですよね」

伊藤「うん、いやまあでもITARUは普通に、日常的におじいちゃん」

竹内「日常的におじいちゃん(笑)。パワーワードすぎるだろ」

米尾「携帯のね、使い方とかわかんないしね(笑)」

伊藤「鍵がしめられなかったりね(笑)。色々あります」

ーーそういうアナログな部分も含め、みなさん納得のキャスティングだったのですね(笑)。では次に齋木さん。演じる雅人は『404』の中では気性の荒さが目立つようなタイプで、齋木さんの印象からはギャップがあるように感じましたが……

齋木「ああでもどうでしょう…(笑)。僕も普段感情的になることはたまにあるんですけど、確かにあそこまではないので……どうやって雅人の荒さを出そうかと思った時に、小学校で野球をやってた時よく叫んでた自分を思い出して。打席でボールを打つ前に相手に向かって叫ぶやつあるじゃないですか、『ばっちこい!!』みたいな。それを叫んでいた当時の自分を今回は参考にしました」

(一同笑)

ーー(笑)。過去の自分を手本にされたのですね、素で威勢が良かった頃の(笑)。

齋木「そうです、当時の威勢を参考にして(笑)。それを本当に憎い相手にぶつけるんだと思い込みながら演じていました。雅人は表面的には人当たりが強く見えるし、第一印象としてはちょっと嫌なやつですけど、実は心に悲しみを背負っているようなところもあって。例えばある人が自分のことを大事にしてくれないなら、自分もその人を大事にする必要はないっていう考え方をするんです。僕自身も、そういう人とは無理して仲良くしなくていいと思っているので、彼の考え方には点で共感出来るところがありました」

ーー続いて冨田さん。演じるヒカルは『404』の中でもクールというか、少し達観しているような印象です。

冨田「そもそもヒカルはバンドメンバーとめちゃくちゃ仲がいい訳でもなく、どっちかっていうと一匹狼的な感じなんですけど。そういうところが自分の性格的にもよく理解出来ました。僕も普段、あまり心を許してない人には馴れ馴れしくしないというか、自分から少し距離を置きにいっちゃうようなところもあって」

ーー共感出来る部分が最初から大きかったのですね。ということは、案外すっと役にも入っていけるような感覚でしたか?

冨田「そうですね、まだ撮影中なので自分なりに探りながらの部分もあるんですけど……ヒカルの役作りに関して言えば、やっぱり思った以上にすんなりと入っていけるような感覚があったので、素直に自分に似てる部分を意識しながら演じていこうと考えていました。ヒカルは死んでしまった『404』の元メンバーへの想いも人一倍強くて。彼の代わりとして急に連れて来られるのが(佐藤演じる)玲矢なんですけど、“お前じゃねえよ”って気持ちから少し冷たく当たったり、簡単には受け入れられないっていう気持ちもよくわかりました」

ーー玲矢を受け入れることは、彼の不在を自分でも認めることになりますもんね。米尾さん演じるスーも『404』の中ではどちらかと言うと隅にいて、言葉数の少ないような人物で。

米尾「そうですね、隅の方でずっとスマホをいじってたりして、基本物静かな感じです。なので本当に、表情でのお芝居が大切になってくると思っていました。それにスーの中では意外と感情は激しく動いているところもあって。感情が爆発する時はかなり(大きく)爆発したりもするので、そういう部分は自分にも凄く似てる部分だなと思ったりもしていました」

ーー表情でのお芝居で、何か気を付けていたことはありますか?

米尾「意外と、表情はやりすぎた方が良いと思いつつ、でもあんまりわかり易すぎてもいけないし……その塩梅が難しくて。なのでまずは日常的なことを誇張してやろうと思ったんです。例えば日常生活で自分が喜怒哀楽を感じる時、実際に自分はどんな表情をしてるのかとか、普段無意識に取っている行動も少し意識的に理解しながらやってみたり。監督にも現場で(芝居を)微調整をしてもらいながら撮影の回数を重ねていくうちに、少しずつこう、監督の言いたいことみたいなものが理解出来るようになってきて。その分楽しさを感じるようになりました」

ーーでは、伊藤さんはいかがでしょう。演じられる和馬は気弱でありながら、バンド仲間や音楽に対する熱さは特段に秘めているような少年で。伊藤さんはご自身もバンド経験者なのだとか。

伊藤「もともと楽器経験はあったんですけど、バンド歴自体はそんなに長くはなくて。それに(バンドを)やってたのも結構前のことなんです。当時はボーカルをしていて、今回は『404』の和馬としてドラムをやっていて。その視点とかも全然違うんですけど、一緒に音楽を作っている感覚みたいなものを、少し思い出しました。それがなんか凄く嬉しかったです」

ーーバンドという共同体は少し特殊というか、やはり友達とは違いますか。

伊藤「違いますね…バンドは、例えば一緒にご飯を食べる仲間とかとは違って、ずっと同じメンバーで、団結力をもって、バンドっていうひとつのものをやる共同体。学校が終わった後に集合するけど、普段学校内ではそんなに仲良くする関係ではないし……」

竹内「部活仲間的な感じ?」

伊藤「(急にドスの利いた声で)ちがう」

竹内「おぉ…うん(笑)。ちがうんだ。そうしたら龍宮城のメンバーはどうなの? 友達とは違う?」

伊藤「あ、だからメンバーだ、むしろ。こっち(龍宮城)の方が近い。もちろん友情も大事なんですけど、やっぱり何か達成したいひとつの目的があって、それを自分たちで追求する。目的に向かって走るために必要な人たちが集まって、何かを作り上げるチームみたいな。この龍宮城には似たところがありますね」

ーーでは最後に竹内さん。演じられる葉は、夜行ならではの妖しさだったり、色っぽさを体現したような魅惑的なキャラクターです。ご自身では葉について“享楽主義者”という風に分析されていましたね。

竹内「本当に葉は周りに興味がなくて、同じバンドメンバーにも興味がないし、世の中のことにも興味がなくて、本当は死にたいと思うんです。でも死ねないから。それじゃあどうしようかなって考えた時に、まあ出来る限り楽しもうかっていう考えに辿り着いたんだなと思っていて。その結果が、たくさんの女の子と遊んだりだとか、 ギターを思いっきり弾いたりだとか、そういう楽しいことだけを目的にして生きているんだなって。そういう風に捉えました」

ーー竹内さんにとって、例えばヴァンパイア作品だったりダークファンタジーなどのジャンルは親近感のあるものでしたか?

竹内「実はあまり、これまで観たことがなくて。ホラーでさえも僕はあんまり…怖くて観れなかったので、そんな自分が葉を演じるのかという驚きは最初あったんですけど。ただ吸血っていう行為が何のためにあるのかは、多分役柄によって全然違うと思っています。愛を伝えるものでもあったり、信頼を深めるものでもあったりする中で、葉の場合はそういうことではない。意味もないけれどしてしまう行為のひとつなんですよね。本当にこれが楽しいのかどうかもわかっていないのに、とりあえずそうしていないといけないみたいな、義務的な感情も彼の中には生まれてきてしまっている。だからまあ……僕自身もね、よく人の血は吸ってるんですけど、葉を演じる時はまた、普段僕が吸ってる時とは全然違う気持ちでいますね」

米尾「おぉ……うん?(笑)」

西田「…っていうね、最後面白いことまで言えちゃうんですよ、彼は(笑)」

竹内「ははは!(笑)」

ーー素晴らしいですね(笑)。物語に対するみなさん一人ひとりの言葉から、龍宮城の創る世界観がなぜ人を魅了するのか、その所以を垣間見たような気がしました。現在も撮影は進んでいるかと思いますが、改めてグループとしては今どんなことを考えていますか。

竹内「主人公、いこう」

佐藤「今回こうやって龍宮城でドラマに出させて頂いて。多分メンバー全員が、こんなに早く、しかも全員で出演させて頂ける、なんていうのは思ってもみなかったことなので、まず今後の経験にも生かしていきたいです。龍宮城はオルタナティブ歌謡舞踊集団なので、アーティスト活動だけではなく常に色んな表現を追い求めていく集団です。この勢いに乗ったまま、これからもひたすらに表現することを追求していって、それが自分たちの根底にあるアーティスト活動、特にライブでの表現に繋がっていったらいいなと思っています」

 


●プロフィール
龍宮城/りゅうぐうじょう

西田至/ITARU(2002年11月21日生まれ)、佐藤海音/S(05年7月3日生まれ)、伊藤圭吾/KEIGO(05年12月27日生まれ)、米尾賢人/KENT(07年10月5日生まれ)、齋木春空(04年5月20日生まれ)、冨田侑暉(04年12月7日生まれ)、竹内黎/Ray(07年5月1日生まれ)の7人組で結成された【オルタナティブ歌謡舞踊集団】。バンド・女王蜂のヴォーカル、アヴちゃんのプロデュースで23年5月10日、ソニーミュージックレーベルズより『Mr.FORTUNE』を配信リリースしデビュー。龍宮城には「音楽の1番深いところで、時間を忘れるくらい、忘れさせるくらいの表現を、ひたすらに追い求める」という意味が込められている。待機作にグループ初舞台出演作となる音楽劇『秘密を持った少年たち』がある。1st EP『2 MUCH』が現在発売中。
https://ryugujo-official.com/2much


作品紹介
日本テレビ系金曜DRAMA DEEP『秘密を持った少年たち』
監督/中田秀夫 桑島憲司 藤澤浩和
脚本/目黒啓太 杉原憲明 内平未央
出演/佐藤海音 大原優乃 西田至 大東立樹 米尾賢人 冨田侑暉 竹内黎 伊藤圭吾 齋木春空 ゆいかれん 橋本マナミ 大谷亮平 ほか

ネット上で“夜行”の存在が噂される社会。人を襲いその血をすする、人ならざる存在だという。高校生の光石玲矢(佐藤海音)はある夜、3年前に突如として姿を消した幼馴染・ユキ(大原優乃)を街の雑踏の中に見つけてーー。
2023年10月6日(金)24:40スタート ※2話目以降は24:30~
https://www.ntv.co.jp/deep-himitsusyonen/