第1話 人見知りプロデューサーの“雑談道”

第1話 人見知りプロデューサーの“雑談道”


はじめまして、テレビ東京で「俺のダンディズム」
「太鼓持ちの達人」などちょっと変わったドラマのプロデューサーをしている濱谷晃一と申します。

ややマイナーなテレビ局のPが、どんなことを考え、
うじうじ悩んでいるかを綴る、なんとも誰得な連載です。
(少しでもお役に立てることを祈りつつ…)

記念すべき第1話はこちら…

「人見知りプロデューサーの“雑談道”」

僕は、一人で企画を考えたり、一人で脚本を練ったり、一人ぼっちで行う作業がもともと好きで、
机に向かって「面白いこと思いついた!」と夜中にほくそ笑むちょっと痛いタイプのプロデューサーです。

ただ、プロデューサーの仕事というのは、企画・キャスティング・スタッフの選定・宣伝・脚本打ち合わせ・予算管理……など、幅広いです。
もちろん、多くの人の力をお借りするため、信頼関係を築いていくコミュニケーション能力が求められます。

そんな僕が、今、最も克服しなくてはと思っている苦手な業務。それは…

 “出演者との現場のちょっとした空き時間の雑談”です。

まあ、業務と言うと語弊がありますが、
皆さんも仕事やプライベートであまり話さない人と
2人っきりになった時、微妙な空気に困ってしまう事ありませんか?

出演者と懇意になり気持ち良い関係を築くことは、
仕事をしていく上でとても大切です。
サラっと小粋なジョークや大げさなリアクションを交えた雑談をしたい!
と、僕は常々思っています。

そこで、僕のような人見知りの方のために、
現場で実践している “微妙な空気にしないためのオススメ雑談テーマ”をご紹介します。
ご自身の環境に置き換えて、参考にして頂けたら…

雑談道①「差し入れへのお礼を2割増しで」

これは雑談というよりは、最低限のマナーかもしれませんが…。
収録現場のスタッフは忙しいので、出演者からのせっかくの差し入れに気を回せないことが多いです。

そんな時、率先して

「え?想像よりずっとおいしいです!」
「これ、どこで売ってるんですか?」
「うわー、抹茶とクリーム迷うわ―」

などと、感謝の言葉を色々な角度から述べましょう。

みなさんも、贈り物やお土産を頂いた時はもちろん、相手からの好意は、雑談のチャンスです。
感謝されて嫌な気分はしないもの。

相手が気恥ずかしくなる一歩手前のリアクションを2手、3手と重ねるのが効果的だと思っています。
相手の好意に気付いていることをちゃんと声に出して伝える。
それは、こちらからの好意も伝わるので、信頼感も上がるのではないでしょうか。


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Written by hamatani koichi

濱谷晃一(はまたに こういち)
テレビ東京ドラマ制作部プロデューサー、監督。
制作局バラエティ班として『ピラメキーノ』総合演出、『シロウト名鑑』演出などを担当した他、オリジナルドラマ『好好!キョンシ―ガール』のプロデューサー・脚本・監督も担当。
その後、バラエティ班からドラマ制作部に異動し『俺のダンディズム』『ワーキングデッド』『太鼓持ちの達人』などオリジナル企画を次次実現させ、メディアにも注目されるテレビ東京でも異色のプロデューサー。
ドラマ24「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」毎週金曜深夜0時12分 2017年1月13日スタート!
テレビ東京系列にて放送開始!(テレビ大阪は毎週月曜深夜0時12分)
http://www.tv-tokyo.co.jp/byplayers/

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