nanadecorディレクターが語る、『My Organic Note』。


普段の買い物で気を付けていることはありますか?

自分で洋服を買うときは気持ちが上がるかどうかが大事だと思いますが、ショッピングは買ったときの思い出ごと買い物だなって思います。

昔アシスタント時代にパリコレに初めて連れて行ってもらったときに空き時間に本物をみるのも大事だからとカルティエの本店に行くように勧められて、そこで20万円くらいのリングを買ったんです。それが最初の自分の大きな買い物で、「仕事をしていくとはこういうものなんだな」と思いました。いまだにそのリングを大事にしているし、買っておいて良かったなと思います。

ネグリジェに出会ったときも同じで、ゆったりとしたお店で接客してもらって買ったっていう空気も込みでの買い物でした。量販店で大量に並んだものをレジに並んで買うのとは気分が違いますし大切に出来ますよね。

ネグリジェは大人になってから買う贅沢品の一つで、若いときに自分へのご褒美に思い切って買い物するなんてあまり考えないかもしれないけれど、ネグリジェを買ったりマッサージに行ったりする自己投資は忙しくなってくるとすごく大事になります。

自分を守ってくれるようなものの情報をキャッチしておいて、いざ自分がピンチの時にフラットに保てるようにするということは若いときにこそ自分がステップアップするためのツールなんです。読者の皆さんのヒントになってもらえたら嬉しいです。

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出産後すぐに復帰してバリバリ働いている秘訣は何でしょうか?

産後は時間が出来たので図書館に行って勉強したり、有意義に過ごすことができました。1つずつ何かが終わると整理されて心のスペースができるのも良かったですね。皆さんにも産後の時間を有効活用してほしいと思います。

仕事では、嫌なことが起きた時にそれに執着しないようにしています。昔はいちいちこだわって悶々と悩む時期もありましたが、どんどん腹が立ってしまいますよね。嫌なことを考えすぎないように意識することを習慣にしました。辛いことがあっても、そういう思いをした経験が自分の器を広げているのかもしれません。

WANIBOOKOUTでも食の連載「神田恵実の超忙でもヘルシーごはん」を始められましたが、いつもシンプルな料理を作られるのですか?

シンプルな調理の方が素材の良さが引き立ちますし、あれもこれも入れると素材の持ち味が埋もれてしまいます。野菜本来の甘さを出すコツは、マスタークックやルクルーゼなど厚手のお鍋で弱火でゆっくり煮出すことです。煮過ぎないことで甘さが出るのですが、その加減は作っていくうちにだんだん分かってくると思います。

マクロビオティックの基本である蒸し煮や重ね煮もよくします。本の中でも紹介していますが、野菜のブイヨンも陰性のものから重ねていくんですよ。何層か重ねてだしを取ると野菜の味が出るので、ルクルーゼやストウブなど少し圧がかかるタイプの鍋で作るといいです。甘みを出すにはマスタークックが特におすすめです。

煮れば煮るほど風味が飛んでしまうので、ポイントは煮過ぎないこと。火加減と、火を止めて少し時間をおくという手間で甘みが出ます。

少し値段が高くても有機野菜を使えば、より栄養も美味しさもエネルギーも得られるから結果的に自分に返ってくるような気がします。同じにんじんを並べてみても見た目から力強さが違うし、それを毎食食べていたらやっぱり体は強くなるんだなと思います。

皆さんもぜひ心地いいシンプルな料理を試してみてください。

 

『My Organic Note』


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