【ホンマでっか!?TV出演で話題!】正しい自律神経の整え方とは? 予約の取れない鍼灸師がおすすめするセルフケア3選


SNSで発信している体のさまざまな不調に対するセルフケアが話題を呼び、4月24日放送のフジテレビ系列「ホンマでっか!?TV」への出演発表でも注目を集めた、鍼灸師の森田遼介先生。

「寝ても寝ても疲れが取れない」
「寒暖差でつねに体がだるい」
「なんとなくやる気が出ない」など

新生活がスタートし、環境や人間関係の変化で何かとストレスの多いこの時期。原因がはっきりせず、なかなか良くならない心身の不調は「自律神経」の乱れによるものかもしれません。
そこで、森田遼介先生の書籍『自律神経にいいこと大全100』から今すぐ使える自律神経を整えるセルフケア方法をご紹介いたします!

※本記事は、森田遼介:著『自律神経にいいこと大全100』(ワニブックス:刊)より一部を抜粋編集したものです。

 

頭皮の汗やむくみは自律神経の乱れのサイン?

抜け毛が多いと不安になりますよね。薄毛は遺伝ともいわれますが、私の経験では頭皮の環境や体調をおろそかにしてしまうことが原因の人が圧倒的に多いと感じます。

例えば、自然乾燥で髪が長時間濡れたままの状態は、頭が冷え、とても頭皮に悪いです。湿気や冷えは血流を悪くする原因。頭皮のためにも、入浴後や雨で濡れた髪はすぐに乾かす癖をつけましょう。特に後頭部を乾かし切れていない人が多いですが、後頭部の筋肉が硬くなると首肩こりへと発展しやすく、首肩こりは交感神経を優位にさせます。交感神経は血管を収縮させる働きがあるため、血行が悪くなります。

その他にもイライラしやすい人は、頭に血がのぼり、頭皮の血流が停滞しやすくなることで、毛根へ栄養が行き届かなくなります。イライラしやすい人や常に緊張が抜けない人は、頭皮に汗をかきやすいため、このことからも頭皮の環境が損なわれやすいといえます。できるだけ生活の中でリラックスをする時間を設けるように心がけましょう。

また、ストレスが溜まると頭皮が硬くなりますが、長年強いストレスを抱え続けると頭皮がむくみます。この頭皮のむくみは「ストレス:強」の要注意サインです。できるだけ「むくみ」の前段階である「硬さ」を感じた時点でケアを始めることが大切です。
頭皮のむくみがある人は、自分だけで解決しようとせずに、早めに医療機関や鍼灸院など、プロの手を借りましょう。

自分でできる抜け毛予防のケア:頭皮のマッサージ

①10本の手指の腹を適当な間隔を開けて頭皮に当てる。
② 頭皮だけをスライドするように、大きな円を描くイメージで優しくマッサージする。

 

「笑うこと」で免疫力があがる

「歌う」「笑う」「泣く」は、ストレス解消に効果的な行為です。

まず歌うことは、東洋医学で「胃」に良いといわれています。ストレス発散になるのはもちろんのこと、お腹の深い筋肉を使うため、抗ストレスホルモンが分泌される腸が正常な位置に収まります。胃が正しい位置に収まると、正常なホルモン分泌につながります。

次に笑うことは、体の免疫力がアップするといわれています。これは、がん細胞やウイルスなどを攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化するためです。

また、糖尿病の患者さんに漫才を見てもらったところ、食後の血糖値の上がり方がゆるやかになったという研究結果もあります。メンタル面の効果としては、落語鑑賞をすることで、ストレスと関わりのある唾液中のホルモンの分泌量が減少したという研究結果もあるほどです。

最後に泣くことの効果。みなさんは最近泣いていますか? 涙を流した後は、ストレスホルモンであるコルチゾールの血中濃度が低下することが分かっています。歓喜や怒り、悲しみ、悔しさなどの“情じょう動どうの涙”は人間だけに備わっているものです。ストレスを感じると交感神経が一時的に優位に働き、自律神経は乱れますが、そんな時にこの“情動の涙”が自律神経のバランスを回復してくれるのです。

しかし精神的につらい時は、このような感情をいつの間にか忘れている人が多くいます。感情を出しやすいカラオケや映画館へ積極的に足を運んでみてはいかがでしょうか。泣きたい時は我慢をせずに泣きましょう。

 

お腹が鳴ってから1時間後に食べる

空腹でお腹が鳴った時が食事時だと思っていませんか? あるいは、お腹が鳴る前に次の食事を摂っている人も多いかもしれません。これがじつは違うのです。

腹鳴時は腸内活動が活発になり、腸内を大掃除しているサイン。これから腸が掃除を始めるぞという時なので、ここで食事を開始してしまうと、胃腸が疲れて腸内環境がどんどん悪くなってしまいます。

腸内環境が悪くなると便秘や下痢の症状だけでなく、皮膚トラブルにも発展してしまいます。
肌を綺麗に保つための栄養素が充分に吸収されず、ダメージを受けても上手に修復できなくなるのです。

今後はお腹が鳴った時に「腸内が綺麗になる時間だ」とグッと食事を我慢してください。理想はお腹が鳴ってから1時間空けることですが、難しい時は30分だけでも心がけましょう。

腸については、近年様々な働きが科学的にも証明されてきました。腸では、疲労回復や脂肪燃焼に必要なビタミン類の合成が行われており、腸の不調は疲れやすさや肥満にもつながります。また、腸には免疫細胞全体の70%ほどが集まっているため、風邪や花粉症、アトピー、がんなど様々な病気にも影響します。

さらに、精神安定や姿勢の維持などに関係するホルモンである「セロトニン」は腸内で90%以上が合成されているため、腸内環境の悪化は心身の不調を引き起こすのです。

腸内環境が悪化する要因としては、不摂生な食事、ストレス、冷え、運動不足、老化などが挙げられます。そして、就寝前の食事も腸に負担をかけます。睡眠中も腸内を大掃除しますので、就寝3時間前までに食事を済ませると胃腸トラブルや皮膚トラブル、メンタルトラブルなどの改善につながるでしょう。

『自律神経にいいこと大全100』ではこのほかにも、「夏でも冷え性」「原因不明のイライラ」「生理・更年期の不調」「なかなか取れない疲れ」「睡眠トラブル」「しんどい低気圧不調」など、今ある不調を解消して、将来の病気リスクまで下げる健康のコツを100通りご紹介!
イラストや図を交えた丁寧な解説でわかりやすい1冊になっています。
あなたの体と心に本当に合ったセルフケアで、今日から養生生活を続けてみましょう!

イラスト/日江井香

\好評発売中!/
自律神経にいいこと大全100
著:森田遼介

\新帯バージョンも!/

森田遼介
TC鍼灸マッサージ院 院長

国家資格:はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師。鍼灸院などに勤めながら、勤務後や休日に個人で訪問治療を行う。予約1年待ちが続いたタイミングで2023年2月に独立し、4か月で予約満杯となる。現在は埼玉・東京エリアの訪問自費治療を中心に活動。
治療の特徴としては、全身の筋肉や内臓の調整をしつつ、不調の改善以降は再発の防止や他の大きな病気にかかるリスクを最小限にする、「未病」に対する治療で、人生100年時代をできるだけQOL(生活の質)を落とさない目的の治療が需要として高い。
2021年2月NHK特番「東洋医学ホントのチカラ」・2021年4月NHK「あさイチ」出演。書籍『しんどい低気圧とのつきあいかた』(新潮社)ツボ監修。本書が初の著書となる。
X(旧Twitter) @harikyumorita
Instagram @harikyumorita
note https://note.com/harikyumorita/